ある読み物の「コラム」を見ていましたら、中々いいことが書いてありました。
1996年の味の素でアンケートを実施したところ、ペットとの間柄を聞いてペットは子供という回答をした人が最も多く39%に上ったそうです。
事実、ペットの飼養禁止が当たり前だったマンションが2000年に10%未満だったのが、2007年には86%が可となり、いまや当たり前の時代になりました。ホームセンターではペット用のカートが用意され、高速道路のパーキングエリアにドッグランさえ設置される時代です。
「ペットの家族化」は当たり前になりつつあります。
しかしながら、日本は公共の交通機関に乗車できるようなヨーロッパから比べると、「ペットの社会化」は遅れていると言えます。
ペットとの共生が社会的な使命になるとすれば、「しつけ」や「マイクロチップス装着」等の社会化に向けての努力が必要です。
「ペットの家族化」が悪いとは言いませんが、「健全な動物との関係」を保つためには「ペットの社会化」が必要だと思います。国ももう無視できないくらいペットは人間社会に定着して重要な位置を占めています。
問題は家族化するがゆえに生じる動物への「依存」です。
子供として可愛がっても、短い命ですからいつかは喪う存在であることをしっかり認識して、過度な依存にならないような心構えが必要です。
ペットを飼うことで社会において安心と安全に貢献できることが、健全なペットとの関係に結びつき、より意義ある「ペット」となると思います。
現実に、日本においてペットの家族化は進んでいます。
犬では2001年に純粋種が雑種の数を上回りました。
2003年には15歳未満の子供の数より、犬猫の飼養頭数の方が上回ってしまいました。
つまり 犬猫のペット数>人間の子供の数となったわけです。
2006年には動物愛護管理法が改定されて、「家族動物」という言葉が法律上に登場しています。つまり、ペット=家族が公に認識されたことになるのではないでしょうか?
2007年のデータでは犬1255万頭、猫1018万頭が飼養されていて、何らかのペットと生活を共にしている家庭の割合は40%を越しています。イギリスでは52%だそうですから、まだまだ伸びる可能性もありますね。ただ、震災後の影響もあり最近ではどうかわかりませんが。ただ、近年では犬が頭打ちで猫がやや増えてきた傾向もあります。
人間と動物(ペット)との共生は益々重要な課題になりますので、国もこの分野の法整備等も含めた国民に対する情報発信や教育が不可欠でしょう。