« 『マサカリ投法』村田兆治投手 | Home | 4月~5月の予定 »
最近すごく良くて、みなさんにぜひオススメしたい映画を見つけましてね、
「タイタニック」
ってご存知ですか?
っとまぁ、どこかの漫才師(←おれ結構ファンですきなんだよね)のような始まりですが、タイタニックの3Dを見てきた。いい映画っすね。
タイタニックが上映されたのはボクは大学か高校生の頃だったと思う。トゲトゲシイ生活を送っていた多感なころだったので、こんな恋愛モノ見てたまるか!と思って映画館には見に行かなかったことを覚えている。一緒に見に行く相手もいなかったことを思い出す(涙)
タイタニックを見たのはずっと後のレンタルが始まってから。当時はまだDVDではなく2本組みのビデオをレンタルしてきて見た気がする。実はボクらグループは本家「タイタニック」よりも先に友人のS君がどこからか闇のルートで入手した「パイパニック」のほうを楽しみに見ていた気がする…、いや、多感な時期だったからね。。。
んで、3Dでやってるっつーもんだから昨日行ってきたっつーわけです。メガネをかけて。デカプリオが好青年で、相手のネエチャンも美人だった。
若い頃よりオノレは成長しているので、いろいろな目でタイタニックを見れて、昔とは違うぞ、昨日の我は今日の我にあらず、みたいな気分になった。よくできた映画ですね。上から目線ですまないが、良い演出だね。
見終わった後、自分が船に乗っていて、沈没して寒くて冷たい海に放り出されたらどうするか、という話しになった。同行者は、怖いし苦しいから早く死にたいと言った。同行者は海が好きで、元水泳選手なのに、海で泳ぐのはゼッタイキライ。海は足が付かなくて怖いからだそうだ。
わかる気がする。タイタニックの演出に一役かっているのが、海の広大さと怖さです。広くて深い海を前にして一人の人間など何もできない。
水族館での水槽の見せ方(魅せ方)で注目なのはこの海の広大さがある。と師匠に教わった。
(写真:たぶんアクアマリンふくしまの水槽)大きな水槽にドデン、と魚を泳がすスタイルから本格的に海をココロにぶつけて感じさせるスタイルを本格的に使用したのは神奈川の新江ノ島水族館の相模湾水槽だと思う。
(写真:新江ノ島水族館の水槽)
初めて見たとき、その深さ(実際にはそれほど深くない)や怖さ(実際にはそんなに怖くない)や、そう感じさせる技法に思考回路が止まり、しばらくボーっ眺めていた。
この水槽のコンセプトやネライはまさにその通りで海の怖さを知らしめるような水槽。深くて底が見えない海(川もそうだよね、淵とか。)っつーのは下に海坊主やカッパなどのモノノケ魑魅魍魎物体が潜んでいて、足をつかまれたら終わり、という感情に恐れオノノク。そのような恐れなどから神話が生まれアミニズムの文化が生まれるのだという。
(写真:アクアマリンふくしま)
海の偉大さ、怖さ、神秘、美しさを感じさせる水槽ってのは人々を魅了し惹きつけます。
(写真:サンシャイン水族館)
これを作る最高級の技法や知恵をもっているのは我々の師匠なので、門下生達はその技を伝授してもらうのに必死です。これを「水塊」という。「水塊」を感じる水槽は、人々を魅了し、心にメッセージを伝えることができるベストオブ水槽。
(写真:八景島)
海を感じさせる水槽ってのは写真のような大きな水槽が基本なので、ボクは今、100~300リットルくらいの小さな水槽で海や水の世界をバスバス感じさせられる水槽を作るにはどうすればいいか、てことを毎日考えて館内をフラフラしています。お客さんから見たらヒマで歩いている飼育員にしか見えんでしょうけど、悩んで考えているのだ。
「タテジマキンチャクダイはサンゴ礁付近に生息し、幼魚と成魚ではその体色が著しく異なります」
という水族館の感じ方よりも、
「うぉ!すげぇ!キレイだなぁ、みんな楽しそうに泳いでる、おれも泳ぎたいナァ、水泳始めようかな、あんなふうに泳げたら気分いいよね、よし、明日からいろいろがんばろ!」
って思える水族館のほうがいいでしょ?そこには水を様々な感覚で感じさせる水槽マジックが必要なのです。そのマジックやトリックをいっぱい身につけて、人々を釘付けにする水槽が作りたい、と日々考えている所在であります候。
そんなことをタイタニックを見て思った。いや、ちゃんと映画の感想もあるよ。いや~映画ってホントにいいもんですね。サイナラ、サイナラ、サイナラ~。