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2012/04/01

日本画教室をはじめたきっかけは,実家が教員が多い家系であり,教育がとても身近であったため,大学時代に教職をとったり,自分自身,美術教育や心理学に興味があったことです。

自分の“将来の夢”は,絵を描いて生きること,という思いがあり,それは20代の前半に,仁和寺に国宝の孔雀明王の模写を奉納してから,急に作品の注文をたくさんいただくようになり,少しずつですが,かなっていったのですが,家に閉じこもって,一人ひたすら絵を描く生活の中で色々と考えるところもあり,まだ早いかという気もしないではなかったのですが,社会貢献,自分自身の勉強や視野を広げる意味もあって,28歳のときに,思い切って,日本画教室を開講することにしました。

ここだけの話,私がホームページを立ち上げた10年ほど前は,日本画画壇は,まだまだ閉鎖的で,師匠の許可なく教室を開くなどもってのほか,画壇の係累を無視して作品を販売するなど許されない,といった雰囲気があり,日本画家の個人ホームページもほとんどなく,今となっては笑い話ですが,嫌味や嫌がらせめいたお電話をいただいたこともしばしば…。

ですが,やってしまえば,案外,応援してくださる方々もたくさん増えてきて,なんとかなってしまうもので,ここまでなんとか,無事にやって来れました。さいわい,教室の方は,順調に生徒さんも増え,都内に3教室の開講に至りました。

集団や組織の中で、うまく周りをみて生きることが、自分にはとても難しく、そういうことのできる人にとても憧れます。

自分の歩いてきた道は,いつも道なき道で,いまだそれが間違っていたのか,ちゃんと道になっているのか,答えは出ませんが,自分の創作のしやすいように,生きやすいように,自分のかたちで生きることは,創作活動を続けていく上で、とても大切なことだと思います。

2012/04/01 05:48 | ikegami | No Comments