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2010/10/20

_mg_0881.JPGさて今回から本格的にコラムをアップさせていただきます。 今回紹介させていただく作品は、今年6月4日~6日まで開催していた人展「La Pansée Savageラ・パンセ・ソヴァージュ展」からです。この作品は、展示の顔というべき存在だったので、タイトルも「ラ・パンセ・ソヴァージュ」となっています。訳すと「野生の思考」、フランスの哲学者、レヴィ・ストロースの著書から引用させていただきました。 

作品のアイデアは、僕が会社に勤めていたときに書きためていたデッサンを、会場に合わせてデザインしなおしたもので、切り花として出荷される運命の枝物や花、朽ちてしまい長い月日を川と海で過ごした流木をもう一度、木にするというコンセプトの下制作しました。高さ3メートル以上はありますが、構成する一つ一つの素材は、とても小さく、それらが合わさり空間を埋めていく。会場に来て下さったお客様にもとても喜んでいただきました。 これに使用している花材は、すべてお世話になっている生産者の方々から提供していただき、最高の品質の花材を使っています。 

いずれ生産者さん達の話もここで語りたいと思います。 これよりも大きな作品は、これまでも制作してきましたが、大きくなればなるほど、色や形をくっきり出してやることが重要になります。制作しているときは、とても近くで見ているので、色を細かく散らしがちになりますが、遠くから見たときに、ぼやけてしまいます。ですから色は、分かりやすいくらい、はっきり配置することがポイントになります。 

ただしこの「野生の思考」は、見る人がとても近くまで接近して見ることができるようにしたので、見る人の目線で様々な表情を出せるように作りました。葉っぱに隠れた部分には、繊細な花を配置したりといったところです。 遊びの部分ですね。シンプルで楽しいそんな作品を、また作ります。 

告知10月18日(月)~24(日)まで東京、恵比寿のGallary OKURAにて開催される、「恵比寿ビエンナーレ」に花器を出展します。ゴミからアートへ!というコンセプトで建築家や画家等、様々な業種の方がゴミをインテリアに再生します。東京都渋谷区恵比寿南 3-2-903-3793-0844 

2010/10/20 12:19 | shu | No Comments