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2012/03/19

それはかつて北海道の先住民が呼んでいた「モモンガ」の名前。

「子供の神様」という意味を持つという。

その神様は日没と同時に姿を現す。

夕方5時20分、観察していたひとつの巣穴から次から次へとモモンガが出てきた。

モモンガは極寒の季節、血縁関係が無い固体と共同生活をする。

小さな巣穴の中で複数が体を寄り添い合うことによって厳しい寒さから身を守るのだという。

そんな愛くるしい動物は夜行性で、普段は森を歩いていてもほとんど目にすることが

ないのだが、意外に人里近くの森に生活していたりする。

今日はこの神様と出会う為に夕方に森へ入った。

日没直後、巣穴から出てきたモモンガ達は木の上に駆け上り、体にある大きな幕を広げて

エサのある数十メートル先の木に向かってそれぞれ飛翔し始めた。

可愛らしくも、なんとも不思議な動物だ。

人の生活域のすぐ近くにこんな動物達が住んでいる。

夕暮れの時、静まり返った森の空間に立って頭上の木々を見つめていると、なんだかこの

場所が別な世界のように思えてくる。

僕達にはきっとまだまだ知らない自然の世界がある。

私達が自然に惹かれる一番の理由とは、人間界とは違う時空の中に存在する生命の

不思議さなのかもしれない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2012/03/19 05:13 | yamada | No Comments