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日本で誕生日というと、人にお祝いしてもらうものですが、
オランダでは、
自分でイニシアチブをとり、周囲を盛り上げます。
どちらかというと、「自分から周囲にお祝いする」といった感じです。
日本では、
「今日、誕生日なんだ!」っていうと、
「だからお祝いしてよ!」と押し付けがましく聞こえてしまうケースもありますよね。
もちろん、ケース・バイ・ケースですけど、
周りの人がその人の誕生日であることを思い出してあげることができなかったら、
ちょっと気遣いの足りない人だと思われたり。
わたしも悪気はないのだけど、
人の誕生日を覚える方ではないので、
日本ではなんとも不便です。
そんなあなた!
オランダは楽ですよ。
誕生日の人が、「今日、誕生日でっす!」と周りに宣言するのが一般的なので。
もし日本人的に、控え目に、いちにちを過ごしたとして、
なにかの瞬間に
「じつは、昨日誕生日だったんだよね・・・」
なんてことを口走ってしまった日には、さあたいへん!
「なんで、言ってくれなかったんだ!」
と怒る人さえ出て来るかもしれません(^^)
だって、すっごーく失礼なことなのですから。
じぶんから言わなかった→周りに祝って欲しくない→拒否されている
みたいにとられてもおかしくはないのです。
日本人の奥ゆかしさは、
ここオランダでは裏目に出てしまうことが多々ありますが、
これはそのひとつの例。
私も、経験しながら学びました。
さて。では、オランダ人のみなさんはどうやって「じぶんでお祝い」しているのでしょうか。
いちばん良いのは、バースデーバーティを主催する事です。
自宅でやるのも良し。外でやるのも良し。
2週間くらい前にインビテーションを送ります。
18:00に招いた場合はディナーから、20:00以降であればドリンク&スナックのみ、
そんな暗黙の了解があります。
もちろん主宰者(誕生日の本人)が、食べ物やドリンクを用意します。
外でやる場合は、バーが多いです。
全額負担する場合もありますし、2ドリンクのみ負担するやり方もあります。
招かれた側は、ワインなりプレゼントなりを持参します。
プレゼントも20ユーロ(2000円)ていどに収め、豪華にはしません。
ここでポイントは、「自分が主宰者」であるということ。
他の人が主宰者の場合は、たいてい「サプライズ・パーティ」です。
昼間、会社でもじぶんで率先して「お祝い」をします。
そのツールとして、アップルパイを焼いて持って行く・・・という習慣があります。
そのためか、ここではゴツい男性も女性も、見かけによらず、
多くの人がアップルパイを焼けます。
円形のケーキをみんなで分けて食べる、という行為に意味があるのだとか。
でもクラスメートが多い学校でそれをやると大変なので、
日本のバレンタインデーの義理チョコみたいに、
マフィンや小さいオモチャなどを小分けして持って行き、みんなに配ります。
(よく私は、息子のクラスメート全員に、折紙で何か作ります。)
15分ほどのお祝いの時間が設けられ、
みんなでバースデイ・ソングを歌ってお祝いします。
主役は先生から「あなたはx年前、どこで生まれたの?」とインタビューを受ける事も・・・。
子どもが幼稚園生のうちは、親も出席してお祝いします。
私がとくに感動したのは、子ども達みんなが順番に私のところにも来て、
「あなたの息子さんの誕生日、おめでとう」と祝ってくれることです。
誕生日である本人のみならず、
家族全員にとってもめでたい日。
それは、とても自然な考え方に思えました。
息子の学校では、誕生日の人は王冠の飾りを頭にかぶり、胸にバッヂをつけ、
色紙一枚を持って学校中のクラスを廻り、
全員の先生にお祝いの言葉を書いてもらう、という習慣があります。
これはオランダでもユニークな習慣のようです。
下級生にとっては、上級生のクラスに足を運び、
担任の先生とクラス全員に顔を覚えてもらう良い機会。
上級生にとっては、下級生を上から目線で眺める良い機会かと(^^)。
今年は息子も「パジャマ・パーティ」を催し、
5人の男の子が泊まりに来ました。
我が家は、まるで、動物園のように賑やか。
私はといえば、毎年恒例のケーキを2台焼き、
クラスメートと先生に配るクッキーを50枚焼き・・・
ことしもその嵐が去り、ホッとしてます。
・・・さて。オランダ式のバースデイ、いかがでしたか?
日本でもオランダ式に、誕生日パーティをじぶんで主催してはいかがでしょう。
私も数年前に、東京の青山のカフェでやったことがあります。
「来たいときに来て、飲み食いしたいものを注文して、その分のお金を置いて行ってね!そのかわりプレゼント不要!」式で。
自分を介して、知らない人同士が友達になったりして・・・
「気兼ねせず、いいね」と、けっこう喜ばれましたよ!