前回はキャバクラのお話をさせていただいたので、今週は風俗でのお話です。
風俗と言っても色々ありますが、わたしの勤めていたお店はイメージクラブ、
通称イメクラと呼ばれるお店。
イメージというだけあってお客様の現実には難しい(というか犯罪者になるような)
妄想を叶えよう!という趣旨のお店になります。
具体的には女子高生がお好きな方のためのセーラー服やブレザーをはじめとして、
ナース服、OL風制服、ウェイトレスの制服などなどいろいろと用意されている制服から
お客様が選んだ服を指名した女の子が着て、いくつかのシチュエーションに基づいて
遊んだりくつろいでいただく、というのが一般的でしょうか。
で、このイメクラ。
お客様のなかにはよりご自身の世界観を強固にするため、なんと台本を用意されるという
ツワモノも。
わたしにもありがたいことにそういうお客様がいらっしゃいまして、台本を覚えるために
1時間、実際にお客様がいらして1時間という予約をいただいておりました。
もちろん、量としては1時間で覚えられる程度の短さではありましたが、わたしが“演技”
する女の子の設定が半端ではない作り込みよう。
一番最初に来店頂いた際はただの先生と生徒だったのに、いつしか生徒指導で部活動の顧
問と昼間はまじめなのに援助交際を見つかって退学ぎりぎりの生徒という入り組んだ関係
にまで発展していました。
(ちなみに部活は水泳部という設定でした。で、わたしがカナヅチの水泳部員の役。)
こういうお客様は女の子によって応じられる幅が結構あるので、全部にお答えすることは
できないのですが、予約の際に「台本持ち込みのお客様です」と言われると「今度は何の
設定に代わってるんだろう?」とものすごくドキドキしたのを覚えています。
ここまでのお客様は少ないですが、「お兄ちゃんて呼んで」くらいはホントによくあります。
わたしにはそういうお客様が多かっただけなのかもしれませんが、お兄ちゃんなお客様は
かなり律義に毎週通ってくださる方が多く、楽しんで頂けたのかなと思ってます。
わたし自身は兄弟がいないので、お菓子を持ってきてくれたりするお兄ちゃんなお客様に
「ほんとの兄弟ってこんなかな?」と思いながら接していました。
が、お客様に伺うと妹さんがいらっしゃる方はほんとにすくなく、やはり妄想の中の妹
なんだなあ、と思ったり。
二人きりだからこそ作りたい、二人の世界。
イメクラはそういうお客様の願望を叶えるために存在しているのかもしれません。