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2012/02/22

※ 「るたお水族館」よりトドの飼い方、セイウチの飼い方参照。

                                                           

少年:「香里奈に似ているおかぁさん!海でクモのバケモノを拾ったよ!コレを飼いたい!」

:「ぎゃぁ!」

ギャル男:「カッコウィーねぇー!飼っちゃいましょーよぉー!」

飼育員:「それは世界最大のカニ、タカアシガニです。飼い方を特別に教えましょう」

:「そんな大きなクモはギャル男とまとめて海へ捨ててしまいなさい」

                                                    

~ タカアシガニの飼い方 ~

①水槽を用意しよう!

小僧:「水槽はどんなのを用意したらいいですか?」

飼育員:「少なくとも、カニの足を広げた長さの2.5倍ほどの幅、1.5倍ほどの奥行きの水槽は用意したいですね。」

母:「そんな水槽ウチには置けません!夫も怒ります」

ギャル男:「ママさーん、お風呂で飼っちゃいなよぉ~!」

おじさん:「大変そうだから食べてしまいましょう」

少年:「水は海の水ですか?」

飼育員:「そうですね。新鮮な海の水が大量に必要です。1週間に1回、3分の1の量を水換えしないといけません」

おじさん:「だからさぁ、食べちゃおうよ。」

母:「お風呂のお水に伯方の塩を入れたのではダメですか?」

飼育員:「残念ながら海の生き物は家庭用食塩ではうまく飼えません。本当の海の水と成分が大幅に違うのです。飼う場合は新鮮な天然海水か、観賞魚店で人工海水の素を買う必要があります。タカアシガニの場合、3トンくらいの水が必要になりますので、これを人工海水で作ると、約2万5千円かかります。少しでも安いヤフーショッピングとかで購入しましょう。」

 

ギャル女:「ヤバイね、そのお金でプリクラ何枚撮れる?」

                                                     

                                                   

②水を冷やそう!

少年:「タカアシガニで有名な竹島水族館で聞いたら、イケメンの学芸員さんがタカアシガニは深海の生き物って言ってました。」

飼育員:「そうですね。たしかにイケメンの学芸員です。」

ギャル女:「ヤバイね、明日見に行かなきゃ!」

おじさん:「キミの苗字は高橋カニ?タカハシカニ?タカアシガニ?なんつって」

ギャル男:「おっさん、だまってろよ。」

飼育員:「深海の生き物なので、水を13℃に保ちます。今の時期はいいですが、夏は水槽用クーラーが必須です。夏はこれがフル稼働しますので、電気代は凄まじく、エコの時代に背く飼育です。しかし、深海の生き物は他にもいろいろいて、タカアシガニと一緒に飼える生き物もいっぱいいます。」

おじさん:「大変だよぉ。だからさぁ、食べちゃおうよ。」

                                                       

③エサをあげよう!

少年:「エサは何を食べますか?」

ギャル女:「よっちゃんイカとかでいいんじゃない?」

飼育員:「一番簡単なのは、アジです。手のひらくらいの大きさのアジを、1週間に2本あげます。人間は毎日3食食べますが、タカアシガニは1週間に2回です」

ギャル男:「スゲェなぁ!」

おじさん:「おじさんは毎日ビールがあれば何にもいらないなぁ。」

飼育員:「(無視して)骨も頭も食べてしまいますので、そのままハサミに持たせてあげれば大丈夫です。」

母:「息子がハサミにはさまれたら死にますか?」

飼育員:「毒はなく、死にませんが3m級のオスにやられると大人でも泣きます。骨にヒビがはえて半月ほど腫れが引きません。近所の人に触らせる場合は、ハサミにテープを巻きましょう。」

おじさん:「危ないから食べちゃおうよ」

ギャル女:「オヤジ!食いたい食いたいって、うっせーんだよ!…アレ?お父さん???」

おじさん:「え!?よしえ(娘)じゃないか!?オマエ、こんなところでこんな時間まで!それになんだ!そのハデな格好と化粧は!!その横のチャラチャラした男は誰だ!!離れなさい!!」

                                                        

④ショーをしよう!

少年:「アシカさんみたいにショーはできますか?」

飼育員:「多くの海獣類のように報酬や強化といったトレーニングが難しく、報酬の量も1日に限られているので大変困難と思われます。」

ギャル男:「おっさん、わけわからんから簡単に言ってくれよ。ショーはできるのかよ?」

ギャル女・父:「(口論している)」

飼育員:「ショーは難しいですね」

少年:「ボク見たことあるよ!水族館ではお魚はエサやりショーがあるんだぁ。輪くぐりとかもできるよ!」

おじさん:「すみません、娘は家に帰しました。カニとはジャンケンショーが出来ますよ。チビッコのお客さんとカニをじゃんけんさせて、勝ったらチビッコに記念品をあげます」

飼育員:「全員グーを出しますね。」

                                                       

⑤食べてみよう!

母:「息子とよく相談しましたが、飼うのは難しそうです。夫が単身赴任から帰ってきて、お風呂にこんな大きなカニがいたら怒ると思いますし。。。なので、今晩の夕飯のおかずにします。」

おじさん:「待ってましたぁ!冷蔵庫にビールまだあったかなぁ。」

学芸員:「タカアシガニは水っぽくてマズイ、と言われていますが、これは大きすぎて料理が大変なため胴体をバキバキ折ってしまうので、そこから成分やダシが出てしまってマズくなるのだと思います。そのためなるべく大きなデカ鍋で調理するのがいいでしょう。ベストなのはドラム缶などで丸茹でです。茹でて食べるのがオススメです。鍋にして後でゾウスイを作ってもいいですね」

少年:「かわいそうかなぁ」

学芸員:「人間は生き物の命を奪って生きているんだよ。だからしっかり見ておいて、ちゃんといただきますとごちそうさまを感謝の気持ちで言おうね。そして残さず食べようね。」

おじさん:「ウッヒー!うまそう!足を折って引っ張ると、中の身がズルズル!!って出てくるね!マヨネーズをつけて食うと最高ですナァ!」

一同:「カニさん、本当にありがとうございました!ごちそうさまでした。」

 

2012/02/22 11:33 | kobayashi | No Comments