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雪祭りも最終日。
今年は雪像が壊れて怪我人が出る等やや波乱もありましたが、無事に終了しそうです。
海外、とりわけ中国からの観光客も戻りつつあるようです。
それにしても、寒い!朝、マイナス5度で暖かく感じてしまいます。
以前、「捻れる」病気について書いたことがありましたが、今回は「脱」の付く病名です。
病気で「脱」がつく病気はそうありませんが、一番多いのは「脱臼」ですかね?
犬や猫の世界でも膝や股関節などで発症しますが、牛では発生が多い運動器系の病気の一つです。
牛舎環境は結構危険に満ちていて、「股関節脱臼」はフリーストールという牛が自由に動ける牛舎での発生が多いですね。通路で転倒したり他の牛に乗られたり、自分で滑走して開脚したりして立てなくなり、まず治癒しません。
それから、「子宮脱」。
お産した後に発生しますが、原因ははっきりしないことが多いのですが、お産の後の子宮の回復を阻害する要因があったりした場合に発生します。犬などでは稀で牛ではそう珍しくないですね。でたら汚れをとって速やかに戻すのです。学生時代初めてこの病気に遭遇したときは驚きましたね。牛の子宮は半端なく重く、子宮を陰門の高さに保持してもう一人が子宮の腫れと汚れを押さえつつ押し戻す、つまり整復するのです。力仕事でした。
「膣脱」という病気もあります。
犬などでは稀だと思いますが、これまた牛では結構の頻度で見られます。
犬では発情のときにエストロゲンの影響で出てしまうことがあるようです。
ハムスターでは「頬袋脱」があります。
頬に餌をためる袋があるのですが、これが反転して出てしまうのです。
それと、「直腸脱」。これは困りますね。
原因はよく分かっていないのではないでしょうか。
犬では1層だけの「脱」なら戻して何とか維持療法できますが、全脱出したらもう手術する必要があります。時間が経って壊死したら大変ですから。
「膀胱脱」もありますよ。
これもお産の後に起きます。
まあ、稀です。
目の「瞬膜腺脱出」も「脱」な病気です。
これらの「脱」のつく病気の原因の素因はありますが、遺伝的、偶発的要因が大きいので予防が難しいのが厄介ですね。
あるべきものが、外にでると「乾く」「締め付けられて」「傷つく」ので救急処置が必要になりますね。
眼球は露出していますから、特別な仕組みが体によくも備わっているものだとつくづく感心します。ある意味特殊な器官です。
寒い日が続きますが、徐々に夜明けが早くなってきました。
早く少しでも暖かい日が恋しいですね。