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ドアの窓に顔を近ずけると
街は雪煙
総ては白い絨毯で覆われ
静かに身を隠し運命の眠りにつく
窓に辿り着いた結晶は
どれも違い
どれもが奇麗に
私の瞳に映る
愛に寂しく
隠された運命におびえ
振り向く事さえもう出来ない
遥かに遠くを見つめる瞳だけが輝く星を探す
風に揺らぐ遥か遠くに見える星は
微笑みながら私の行くえを夢の中に引き戻す
遥か遠くに有るという夢のトビラ
蒼い空
緑の草原
愛の中
それとも夢の中
瞬く星はかすかに微笑むだけ
そっと消えかかる想いだけが足下を照らす
優しく涙だけが届かぬ想いを耳元で囁く
夢のトビラは瞳の中
瞳を閉じればいつでも見えるのに
混じ合う事の出来ない自分に溶け合い
まるで遠い夢のトビラを探すように
忘れかけた自分に巡り会い
聞こえて来るのは
夢のトビラが開く音
遥か遠くに浮かぶ星の輝き
喜びなのか
悲しみなのか
トビラの先にある望むもの
暖かな日射しに誘われるように
後姿が迷う事無く瞳の中
足跡だけが私の後姿まで続く
野に花が咲き
大地に草が流れ
ときめく心は春に憧れ
長い闇を冷たい涙だけがを通り過ぎ
夢の大地を歩き出す
もろくかれんな花を胸に抱え
私は大地にひざまずく
夢のトビラは遠い世界に私を送り届け
春風になって蒼空に消えていく
星の輝きがそっと耳元で囁く
喜びは君の夢から生まれ
悲しみは君の心の世界が造り出す
私の夢のトビラ
誰も知らない夢のトビラ
私の望む夢のトビラ
私は夢のトビラを叩き続ける
私は夢のトビラを開け続ける
春風の流れる大地にひざまずき
胸に抱えた
花を咲かせる為に
雪煙舞う街でトビラが開く
私は勇気を出して最初の一歩を踏み出す
小枝のような私の足
自分を支えきれない程のか細い足
もう一歩足を踏み出すと
金属プレートとボルトの摩れる音が
身体の中に響き渡る
これが私の運命の贈り物
街は雪景色
白い傘の咲く
人混みの中を
私はトビラを開けて歩き出す
髪に肩に白い運命が降り積もる
これが私の
運命の贈り物