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こんにちは。
なんだかここで連載を始めさせて頂いてから、1週間がほんとにあっという間です。
木曜日に更新しようって決めてるんですが、いままで締切なんてあったことがないので、
なんだか新鮮です^^
さて、今日はわたしの話です。
わたしには風俗での現役時代、ひとつだけ自分で決めていたルールがありました。
それは、自分で決めた出勤日には何があっても絶対に出勤する、ということ。
これを読んでいる方は、「え!? そんなこと?」と思うかもしれません。
そんなこと、です。
今、普通に昼職(風俗やお水の仕事に対して普通のお仕事をわたしたちはそう呼びます)
で働いていると、確かにすっごく当たり前のことだなあって自分でも思います。
別に偉そうにいうほどのことなんかぜんぜんない、当然のこと。
でも、風俗で働いているとこれはあんまり当たり前じゃないのです。
以前もこちらで書きましたが、風俗のお店は大体が日給制。
シフトについてはお店の黒服さんと相談して大体1週間分を月曜に決めたりしますが、
翌日の出勤を当日に決めるということもざらにあり、また人気のある子が優先されて
出勤を断られる場合もあったりするので、女の子のシフトはかなり流動的です。
また出勤したからと言って必ずお客様を接客できるわけでもないので、行ったところで
無収入のまま帰るということもありえる。
だから、というわけではないのですが、出勤日の朝「いくのやめた」ってこともわりと
気軽に出来たりします。
こういう仕事ですから、たとえば生理の日なんかは接客できませんし、周期があんまり
はっきりしない女の子だと毎月必ず出勤をドタキャンするような事態も発生。
お店のほうでもそういった事情が分かっているのでほとんど文句も言わずに許可します。
(もちろん、予約が入ってたりすると「どうにかならない?」って言われることもありますが。。。)
かくいうわたしも、風俗に入って一番最初のお店ではほんとうによく休んでいました。
お客様は今までのように楽しいお酒を求めている訳ではないし、酔っ払っていたりもする
し、どうしたらいいのかわからなくて話も出来ず指名も取れず、在籍だけはしていたもの
の、ほとんど幽霊部員みたいな感じでした。
出勤するのが怖くなる時もあったし、ホントに怖くて、自分で決めたくせに風俗嬢に
向いてないのかなって思ったこともあります。
自分しかいない部屋の中でそんなことを考えているのは、すごく辛くて寂しいことでした。
そんなわけでそのお店は、結局2カ月くらいで退店することになりました。
次のお店を決めるのはすごく勇気がいりました。
決めた理由は色々ありますが、そのうちのひとつに最初のお店と違ってスタッフさんが
かなり積極的に女の子と話そうとした、というのがあります。
どういう女の子が受けるのか、どんな気持ちでお客様がお店に来るのか、をそこの店長は
暇な時間にちょいちょい部屋に来て話してくれました。
そのなかで、「今日あの子に会おうと思ってきたのに、来てみたら休みというときの
ガッカリ感はものすごく大きい。だからシフトはなるべく固定で休まない方がいい」
と教えてもらったのです。
考えてみれば当たり前のことですが、当時のわたしはそこまで考えることが出来なかった
わけです。
だから自分でルールを決めて、まずはそれを守ることにしました。
月曜から木曜、土曜は出勤。生理になりそうな日の前後はそもそも出勤を入れない。
そして、一度出勤を決めた日は絶対休まない。
これを守るようにしてから、面白いもので出勤日はほぼ必ず指名が入るようになりました。
もちろん予約の量や時間はまちまちですが、「必ずいる」というのがお客様にとっては
安心して来て頂ける材料になったことは間違いなく、お店のスタッフにもそれなりに
大事にして頂けるようになり、結果としてそれなりのお給料をもらって帰ることが出来る
ようになったのです。
これはすごく自分にとっては自信に繋がる大きなことでした。
よく、「風俗嬢なんてろくなもんじゃない」みたいなことを言われることもありますが、
それは一面事実でもあります。
でも、こういう小さな「当たり前」をきちんと守って積み重ねていくことで、全員が全員
そういう言われ方をされずに済むようになったら、女の子たちがもっと誇りをもって
働けるようになるんじゃないかと思います。