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2012/01/09

私は幼いころからは何か自分の心が揺れ動いたときにピアノに向かって赴くままに弾
く。作曲もそうだ。

どこからともなく強い気持ちがやってきて音楽をやりたい!作りたいと思う時があ
る。大人になってテレビや映画で流れてくる音楽のなかで、「この音楽はどうやって作
っているのだろう?」「楽器の音じゃないような気がするけど、何か電子的な感じがす
る。」とおもっていた或る日、大学でコンピュータ音楽に出合った。「電子音楽?電子
音響?なんだろう?どんな風に音楽を作るの?」
とてもわくわくしたのを覚えている。「私に電子音楽、作れるのかしら?」興味は増すば
かりだ。もっと何もかもが知りたくなっていつの間にか先生に弟子入りしていた。こんな
にも衝撃的でワクワクする音楽はあっただろうか。

電子音楽は作り手の個人の感性がダイレクトに出てしまう音楽である。「電子音楽
って楽器やったことない僕たちにも出来る?」とよく聞かれるが、従来の作曲の専門教
育を受けていなくてもやる気さえあれば作ることが可能である。また芸術全般に興味あ
る人が音楽以外で感じたことを表現(作品)しトライするのも良いかもしれない。

電子音楽をつくるにはまず、音楽ソフトの習得と編集の技術が必要になってくる。
この音楽ソフト、私はPro  Tools  LE7.4という波形編集ソフトを使用している。レコ
ーダーで録音したものをこのソフトにインポートし、音を編集するのだ。毎日少しづつ
機能を覚え技術を習得していく。私はどれぐらいで覚えたのだろうか。その時の記憶は
あまりにも夢中で覚えていない(笑)まず、自分でやりどうしても出来なかったら本を
見るなりネットで調べるなりして練習していく。自分で覚えたことは忘れない。
皆さんは料理を作るのが好きだろうか?電子音楽を作るとき、料理を作る時に素材を
用意するように「音素材」が必要になってくる。自分で録音機を持って自分の周りの日
常の音を録音してくるのだ。ピアノの音やいい響きだなと思う音でもいい。私が使用し
ているのはポータブルデジタルレコーダーEDIROL  R-09HRである。初めて電子音楽の

作曲をするとき、どのような音素材が必要か考えてみた。それがこれである。
「あなたのしあわせはどんな時ですか?」
レコーダーを持ちながらみんなにマイクを向け、同じ質問をした。述べ50人ぐらいだった
だろうか。友人、大学で働く人、知っている人、知らない人にも。電子音楽に出合いそれ
から『音』そのものに興味を持つようになった。その聴こえてくる音のなかでも「人の
声」「言葉」を音楽にしようと思った。

私は以前から自ら生み出した物語や詩を使って「言葉の音楽」を作ってみたかったの
である。クラシックでもない、ポピュラーでもない、一体どんなことをすれば自分が思
い描いている納得した音楽が作れるのか。大学の授業で電子音楽に出合い、もしかした
ら「言葉の音楽」が作れるかもと予感がした。今まで聴こえてこなかった音も今では自
ら出向き聞きにいく。「音」を使って私は何を伝えたいのかもう一度、改めて考えてみ
たい。

2012/01/09 11:44 | shiho | No Comments