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皆さん、新年あけましておめでとうございます。
気が付けばあの激動の年も終わり、新たな年の幕が開いていました。
今年はどんな年になるのか、自分自身の目標や意気込みをココロの奥に秘めた後、自分
が所属する大きな組織のこと・・・、つまり今年の国の情勢についてもぼんやりと考えた。
考えるきっかけをもたらしたのはお正月恒例の討論番組だった。
テレビの向こうではまだあどけなさを残す大学生と白髪の大人達がやっきになって声を張り
上げている。
普段は割とテレビと距離をおいている僕なのだが、ついついそんな光景を前に目を細めて見
入ってしまった。
討論番組は政治の勉強にはなるのだが、最後に残る後味の悪い不安感は、一度ココロの
中に宿ると完治するまでになかなか時間のかかるものだ。
おかげでめでたいお正月のさなかから、「この先、日本は、そして世界はどんな社会になっ
ていくだろう・・・」という恐ろしい不安に駆り立てられた方もたくさんいらっしゃったのではない
だろうか。
僕は長い時間を自然の中で過ごすことによって、こんなことを感じていた。
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決して止まることのない「時」は、どんなことがあろうと明日へ向かう。
私達は決して後戻りのできないそれぞれの道を一歩一歩前進し、こうして一年という道を
歩んでいる。
「時」と共に流れる「季節の風」は、私達の頬をかすめ確かな時間の経過を伝えてくれる。
そんな季節の風は、節目と共にいつも私達の気持ちを一新させた。
たとえどんなに辛い出来事があっても、「時」はゆっくりと人のココロを浄化してくれる。
いつか必ず・・・。
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いつの頃からか、自然の中でこんなことを感じ始めてから、僕のココロの片隅に「割り切り」と
いうか、「いさぎよさ」のようなものが宿り始めた。
難しい政治のことについて、知ることも大切なのは確か。
でも、様々な情報によって気持ちを左右される前に、もっと自分の中で根本的な考えを持って
どっしりと構えていられる自分でありたい。
自然が教えてくれる「時間の概念」と「変わらないこと」の大切さ。
それは今の社会にはどうしても見えにくい感覚だが、
「森の窓」から「社会」を見つめてみると、その大切さがはっきりとわかる。
だからこそ、僕はそのことを伝えたい。
今年も自然からのメッセージを写真に秘める為に、長い時間を深い深い自然の中で過ごすだろう。
皆様、本年も「北の写真家 山田雅幸」をどうぞよろしくお願い致します。