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わたしは兼ねてより、すべての仕事は作品で、自分もアーティストだと言って働いている。そんな思いの中、最近かの有名なアップルのスティーブ・ジョブズが亡くなった。スティーブ・ジョブズといえば、まさにアーティストとして働き生きたビジネスマンではないだろうか?彼の伝記をさっそく感銘しながら読んだ。彼は独裁者、鬼才、奇人などいろいろな側面を有する一言では到底語りきれないキャラクターだということがわかるが、間違いなくアーティストだったといえるのではないかと改めて感じた。
この書籍の中で彼自身が語った言葉で印象的なものを紹介する。
まずは30歳の誕生日にプレイボーイ誌へのインタビューに答えたものだ。
『精神に組まれた足場のように、思考はパターンを構成します。実際、科学的なパターンが刻み込まれてゆくのです。ほとんどの人は、レコードの溝のようにこのパターンにとらわれてしまい、そこから出られなくなってしまいます。アーティストとして、創造的な人生を送りたいと思うなら、あまり過去をふり返るのはよくありません。自分がしてきたこと、自分という人間をそのまま受け入れ、それを捨て去らなければならないのです。自分のイメージを強化する外界の圧力が強くなればなるほど、アーティストであり続けることは困難になります。だから、多くのアーティストが「さようなら。もう行かなきゃ。気が狂いそうだからもうやめるわ」と言ってどこかに隠れてしまうのです。』
アーティストとしてのこだわりと、それを貫くことの難しさを主張している。年齢と外界からの圧力により、ほとんどの人はとらわれ、自由な創造性のアーティストから身を引いていくのだという現状をずばりついているのに心から同感せざるをえない。
次にiPodを世の中に出した頃のコメントも素晴らしい!
『僕は、年を取るほど、モチベーションが大事だと思うようになった。通常の仕事のほとんどがお粗末なのは、アップルと違って音楽や芸術を本当には愛していないからだ。アップルが勝ったのは、僕ら一人ひとりが音楽を大好きだったから。みんな、iPodを自分のために作ったんだ。自分のため、あるいは自分の友だちや家族のために努力するなら、適当をかましたりしない。大好きじゃなければ、もう少しだけがんばるなんてできない。もう一週間とがんばれやしない。音楽を大好きな人と同じだけ、現状を何とかしようと努力なんてできないんだ。』
好きな仕事をする。仕事を好きになる。好きを大事にビジネスをする。好きこそがビジネスに必要な条件の1つ。好きでやるものが勝つ。好きの価値は自然と生活や仕事の中で薄れていく。好きを大事に生きることが成功を生むのだという彼の信念に心から同感したい。
ちなみに、わたしが発行しているメールマガジン(http://www.doctor-tsuji.com/mailmaga/)で『すべての人はアーティストとして働く!』というタイトルの作品をつい先日送ったので、それを最後にご紹介する。
『わたしは”わたしのすべての仕事は作品だ”と考えて毎日生きています。 したがって、私はドクターでもありますし、会社の経営者でもありますが、自分をアーティストだと思って日々生きています。
さて、実はわたしはすべての人もアーティスト、すべての仕事はアートだと考えています。
先日ブルーノートにスタッフと訪れた際にそのことを確信しました。素晴らしいギタリストとピアニストの演奏を聴きながら心が豊かになりました。その豊かさにわたしたちはお金を払いました。
演奏家の2人はもちろんアーティストですが、その晩は演奏という仕事をして彼らはお金をもらいました。
彼らの活動は仕事なのでしょうか?アートなのでしょうか?どちらでもありません、区別などないのです。
誰かの心を豊かにするのがアートであり、仕事だと思うのです。
演奏の直前に美味しい食事をすることができたので、厨房にいるコックさんもお給料をもらって働いていますが、彼もアーティストです。演奏の間にお客さんが心地よく聴いたり食べたりできるように気を配っているウエイトレスの女性たちも、だからアーティストだし、汚れたお皿を下げてなくなったグラスにワインを注ぐのも仕事ではなくアート。それによりお客さんの気分は豊かになるのですから。
音楽家だけがアーティストじゃないんです。演奏する2人の音楽家がトイレに行って気持ちよくトイレを済ませることができたのも、結局は誰かに豊かな心をもたらせるために掃除をしてくれたおばさんのアートなのです。
演奏家もコックもウエイトレスも掃除の方もみな人の心を豊かにするために生きているアーティストなのです。そう、すべての人は誰かの心を豊かに気持ちよくするために、生きている、働いているので、それはすべてアートをしているアーティストなのです。
もしかしたら、機嫌よく生きているだけで誰かが喜び心豊かになるならそれだけでアートだと思います。
そして、どの人も自分がアーティストだとわかれば、どうやったらもっと多くの人にあるいはたった一人でももっと喜んでもらうにはどうしたらいいかを考え自分を磨こうとするに違いありません。
誰もがアーティストとして自分を磨いていくこと、それが生きる意味です。そして、自分を磨くことは一生続いていくのです。アーティストとしての価値はどれくらいの対価をもらっているのかではなく、自分が生きることによって誰かの心を豊かにしているのかということで決まります。
それは決して定量化できるものでもありません。アートなのですから。。。すべての人はアーティストとして、生まれてきているのです。それだけで存在価値があるのです。
アーティストして生きましょう。仕事をアートと思いましょう。
お給料の見方も変わるはず。働かされていることなどありません。どんな人も自分のアートを表現しているのですからね。自分を磨き、自分を表現し、自分のできることで、誰かの心の豊かさや気持ちよさを創出して生きる。その”生きる”をすべての人に享受してほしと心から願います。』
以上がメルマガの内容だ。
このJunkStageに投稿するすべてのブロガーはもちろん、読んでいるすべての人がアーティストだということを知ってほしい。