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2011/12/16

世は、すっかりブータンブーム。
国王・王妃両陛下の来日以来、ニュースや新聞やなにかで、
ブータンの文字を見ない日は無いくらいに。

この状況。
いち早くブータンに目を付けていた自分としては、喜ばしい反面、
ずっと応援していた売れないミュージシャンが、
ふとしたきっかけで大ブレイクしてしまったときにも似た、
そこはかとない寂しさもある。

さて、そんな小さな葛藤はさておき。

来たる12月17日は、ブータン・ナショナルデイ。
つまりは、建国記念日にあたる。

ときは、100年以上遡り、1907年。
現国王の高祖父(4代前)である、ウゲン・ワンチュックという人物が、
内戦状態にあったブータンの国家統一を果たし、
世襲制の近代ブータン王国が誕生した。

毎年、ナショナルデイを祝う式典が行われるのは、
首都ティンプーにあるチャンリミタン・スタジアム。

この場所は、かつて、国家統一前の最後の大きな闘いとなった、
チャンリミタンの戦い(1885年)が行われた舞台でもある。

当時の戦乱が、いかに苛烈なものであったかは、
ブータンの国立博物館を訪れると、そこに展示されている銃火器等の、
物々しい雰囲気から伝え知ることができる。

ブータンを、幸せな国、平和な国、という色眼鏡で見ていると、
決して見えてこない、ブータンの生の姿が、そこにはある。

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そんなナショナルデイを祝うイベントが、
毎年、日本でも開かれている、というのはご存知だろうか。

今年は、本番の日より少し早い、去る12月10日、
日本ブータン友好協会の主催で行われた。

筆者は昨年から参加させていただいているが、
まさか昨年参加したときには、1年後に日本で、これほどまでに、
ブータンブームが訪れていようとは、想像だにしていなかった。

とはいえ、この日集まったのは、
古くからブータンを知る、馴染みの顔ばかり。
そこに、日本在住のブータン人留学生等も混じって、
ブータン料理に舌鼓を打ちながら、ブータンの歌と踊りで盛り上がる。

何故か、当日になって、「藤原君、司会やって!」という無茶振り…
もとい、有難い役割を拝命し、孤軍奮闘。

メインイベントはというと、昨年に引き続き、
「参加者全員が持ち寄ったプレゼント争奪」ビンゴ大会。
ビンゴになった順に、欲しいプレゼントを選ぶことが出来る、
という極めてシンプルだけど、なかなかどうして盛り上がるこの企画。

ブータンの限定切手(ブータンは実は切手が有名)やら、
ブータンフリークには堪らない品が目白押しだが、
裏を返せば、あまりにマニアック過ぎて、普通なら見向きもされない品も…

ちなみに、ブータン人は、基本的にクリスマスを祝う風習が無いので、
こういうプレゼント交換的なイベントはかなり新鮮らしい。

司会をしながら考えていたことは、
「ヤバい、司会のくせに最初にビンゴになったら絶賛八百長疑惑浮上…
でも、最後まで残っててもそれはそれで怪しい…どうすれば…くっ」
という、空気を読みすぎる哀しい宿命。

が、そんな心配も全くの杞憂に終わるくらい、
これでもかというほど、真ん中らへんでビンゴ達成。
結果オーライ。

プレゼントは何が当たったのかは…内緒ということにしておきたい。

2011/12/16 12:00 | fujiwara | No Comments