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新宿2丁目に、男友達が行きつけなことに便乗して、よく行くお店がある。
いわゆるゲイ・バーで、ママのHRKさんが大好きなので
行く時は必ず声をかけてほしいと、その友人にはお願いしている。
最初は商売と言えど、ママにはなんのメリットもない女性の私が行って、
果たして良いもんなんだろうかと、ちょっと心配した。
慣れてきた今は、馴染みのバーと一緒で、普通におしゃべりと飲みを楽しむ。
私が実生活で最初にであったゲイは、いわゆる、“レズ” だった。
もしくは初めて知ったホモはレズだった、とか。
日本語にするとおかしな文章であるが、そういうことになる。
意外に言葉がごっちゃになっているが、
語源的にはゲイ【gay】は主に男性同士を表すが、正確には
性別を問わず、両性愛者のことだ。
その中で女性同士が差別化されていて、レズ【lesbian】となる。
じゃあ、男性同士はホモかというかと言えば、
実はホモ【homosexual】も『同性愛』という営みそのものを指すので
これもまた、男性、女性に共通して使う。
つまり、サラリーマンという男性ばかりがいた社会に、
時代の流れで女性が進出し増えたので、サラリーウーマンなる言葉ができた、
に似たコトバの発展ではないかと想像する。
あるいはmanとwomanとhuman(-being)のコトバ関係と同じである。
女性が突如現れた分けでもなく、コトバやルールが男性中心だったところに、
女性を分けて表現せざるえなかった、必要性の産物とも思う。
gayという単語は、もともと陽気な、とか快活なという意である。
英語版wikiを読むと、17世紀に不道徳な【immorality】という意味が加わり
更に19世紀にhomosexualな男達を表すことばとして確立した。
ちなみにlesbianはごく最近の20世紀に入ってから定義づけられたという。
女子大学で女子寮生活、そこからアメリカ生活が始まったのだけれど、
どこかの時点で、ルームメイトや友人から
『マサキ、彼女は女性が好きなのよ』
『マサキ、彼女の両親は両方共女なのよ』と聞かされる。
こういう話題は日本と同じで、同性の事だからかオブラードに包まれている。
誰も『彼女はゲイよ』とも『レズよ』ともはっきり言わない。
だから勝手にああ、あの人レズなのね、と思う。
けれど男性に対してははっきりしていて
『彼はいい男だけどゲイなのよ』なんて会話も繰り広げられ、
ホモは英語だとゲイなんだ、と知る。
こうしてゲイとレズの棲み分けができていたのに
4年後にNYのゲイパレードを見かけたら、
男性だけでなく女性もいて、驚いた。
なぜゲイパレードにレズがいるの?って。
コトバって、難しい。