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つい昨日のこと
前もってご予約いただいていたお客様が花束を取りにご来店
大輪の赤とピンクのバラ30本で
用途はなんと!
プロポーズ!!
都会の真ん中のお花屋さんならよくあることなのでしょうが
うちのお店は鹿児島市内ではあるけれど
のどかーな場所にあるので
そう滅多にある類のご注文ではありません
しかも半月ほど前に ネットで調べた上にご注文のためだけに
わざわざ1時間ぐらいかかるご自宅から足を運んでくださったのです
何故だと思います?
その理由を聴いて思わず笑ってしまったのですが・・・
『まず自宅の近所だと 知り合いにあったりしたら恥ずかしいから』
ここはちょっとわかりますよね
さらに
『街中のお花屋さんだと駐車場まで花束を抱えて歩かないといけないので
駐車場のあるお花屋さんを探しました』
とのことでした
そこまで考えるか!!
そんなお客様はとても好青年で、丁寧で、優しそうな雰囲気ですので
きっとプロポーズも成功したんじゃないかな~なんて思っているのですが
このお客様はお花を贈ったりすることがないので
お花をどう注文していいのかわからない
お花っていくら位するものか、こういうときはどんなものを贈るべきか
本当にわからないんです・・・という感じでした
そういう方はもちろん多いです
とくに若い男性ですね
そしてやっぱりお花を贈るというのは
ちょっとむずがゆくなるような恥ずかしい感じがあるようですね
そして私は、そんなシャイなお客様が大好きです♪
大好きです、というとちょっと語弊があるかな(^^;
お花なんて似合わないと思っているけど
それでもプレゼントしたら喜んでくれると思うから
はずかしさを押しこらえお花を買いに来る
でもどうしていいかわからず
ほぼお花屋さんの言うがまま
『あ、はい、じゃあそれで』しか言えないようなお客様
待っている間も手持無沙汰
ちょっと所在無い感じでいらっしゃるので
こちらからたわいもない会話をしてみると
少しほっとしたような顔を見せたりして
そんなお客様の対応をすると
すごく心洗われる気持ちになるんですよね
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以前、私はブライダル企画関連の仕事をしておりました
その時の一幕を思い出します
喧嘩をしてしまってしばらく会っていない彼女に
謝るのと同時にプロポーズすると言ったお客様
『それなら花束ぐらい持って行きなさいよ~』なんて
アドバイスをしたら
お花なんて買ったこともないからついてきて
と天文館(鹿児島の繁華街アーケード)のお花屋さんへ
『わからないから選んで』
と私が言われ
『自分で選びなさい!』と言ったものの決め切れず
お花屋さんにお任せ
かわいい花束を作ってもらったのに
『恥ずかしいから車まで持って行って』
お花を買うなんて
初めて買う男性にとっては本当に一大事なんだな~と
その時に初めて思ったものでした
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最近ではそうやってネットで来られる若い男性もそうですし
『おばあちゃんの誕生日なので』
と思春期真っ只中の中学生ぐらいの男の子が来て
こちらが何か話しかけてもほとんど返事もない
花屋なんて恥ずかしい。一刻も早く出たい!!
というオーラがゆらゆらゆれている
・・・でも、おばあちゃんが喜ぶからと
お花を買いに来るいい子なんだよな~
と思うとやっぱりかわいい♪
そういうシャイな彼らが
花束を抱えても動じない男性になれる日が
来てほしいような欲しくないような
そんな気持ち