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皆さんお元気ですか?トンガの鈴木です。前回、「暑い!!」とか書いておりましたが、夜間はひんやりして半袖だと肌寒いんです。なんですが、前回の更新の直後から、何と日中もひんやりと寒い日が続いております。去年までの記憶だと、もう10月は暑くなって、夜も毛布をかぶらない日々が始まったと思うんだけどなぁ…。今年は寒いのか?
さて、今回はトンガの葬式について書きます。実は先週、葬式がトリプルブッキングいたしまして、結構大変でした。しかも、すべてうちの学校関係者というわけで、ハイ。
トンガの葬式は日本より長いです。つまり亡くなってから土葬完了までが。はい、土葬です。棺桶に入れて土葬ではなく、タオバラ、タパクロスに包んで土葬です。タオヴァラ、タパクロスは数回前の投稿に記しておりますので、そちらもご覧ください。
簡単に言うと、タオヴァラはパンダナスの木の葉を編み込んだマットで、タパクロスは木の皮を叩いて伸ばした布と言うより紙?で、トンガのみならず、オセアニア全域に広がるものです。
で、葬式の話にもどしますが、亡くなって親族、知人に連絡し、彼らが集まるのを待って葬式となります。まぁ、それは日本も同じなのですが、トンガの場合、結構海外生活者が多いわけで、時にはそういう人を待ったりする場合もあり、長いと、いわゆる通夜が一週間近く続いたりするわけです。と言ってもそういう祈りの場を持つのはやはり日本と同じく葬式前夜ですが。(例外もあります。)それで、その間絶やさないものが「賛美歌」。日本の線香を絶やさないみたいな感じ?ひたすら歌いつづけています。
そして、遺体を移動する際の葬送行進は「必ず」ブラスバンドの先導によるものなので、葬式にブラスバンドは欠かせません。警察、軍、教会、学校それぞれのバンドは、いつどんな時でも葬式に出動出きるようにしています(笑)
さて、先週行われた葬儀の一人は、うちの学校の職員さんで、去年まで教えていましたが、年末にオーストラリアで癌が発覚し、先週なくなったわけですが、彼女の息子もうちの学校の生徒でして、「当然」我がバンドが葬儀演奏を担当しました。ちなみに、うちの学校は英国国教会系の学校ですが、亡くなった方はカトリックの方で、旦那もカトリックの学校に関わってた人なので、僕が去年まで勤めていた学校のバンドもやってきてました。
その昼間、他の葬儀がありまして、演奏をし、そのままバスに乗り込み、次の葬式家族のお宅へ。葬式ハシゴです。で、そこでよく分かりませが、多分病院?から遺体が自宅に戻る際の葬送行進をして、一旦解散。正直軽く疲れたなぁ…と思ってましたが、もう一校のバンドは引き続きその場に残り、賛美歌を演奏すると…。
「うわぁ…大変だ…」
そして、うちの学校はというと、「夜11時半に学校集合だぞ!もう一校が12時までやるから、うちらは12時から6時まで」
「うわぁ…そりゃ大変だ…」
そして始まった通夜聖歌演奏。賛美歌をひたすら演奏します。途中まで聖歌隊もいまして、聖歌隊がアカペラで歌う、ブラスバンドが演奏、アカペラ、バンド…という風に進んでましたが、2時すぎ聖歌隊が退散。うちのバンドだけで賛美歌演奏。途中で夜食が出されたので、その時もう一校のバンドが再度出場。で、バンド同士で交互に賛美歌演奏が続く。
初めてですね、トランペット吹きながら寝たのは(爆)睡魔に襲われ、演奏中に何度も意識ぶっ飛びました(笑)
それで、早朝7時から葬儀ミサのため教会へ移動。その際も葬送行進しまして、ミサ、土葬の儀へ。最後はトンガの国家を吹奏して終了。その時点で10時前。いやぁ、自分も含めて生徒も頑張りました。
その後は学校に戻り、生徒を自宅に送り、僕が帰りついたのは11時半過ぎ。土曜日でして、冷蔵庫にほとんど何も入ってなかったので、もし今寝てしまうと、週末何も食べるものがないので、眠いのを我慢してショッピングして、いろいろしてるうちに2時半。もう寝よう…。
そして気がつきました。朝6時。
15時間連続睡眠(爆)寝すぎだろ自分!!!!
前日のオールナイトと合わせてきちんと睡眠とったことになりますねぇ。人間うまい具合に出来てるなぁ…。
そんな週末でした。
土葬後は、故人が寂しくないようにお墓をデコレーションします。なので、トンガのお墓は凄くカラフルで、綺麗です。ま、そのままほったらかしなので、色も段々あせていきますが。日本にはない墓地ですね。いつも写真取り忘れるので、写真はありませんが…
では、また。