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先日Junk Stageに使った「スターパインズカフェ」ですが、控室や舞台の様子を見て、ふと思い出した施設があります。
大学の最後の方にお世話になった、大阪を拠点に活躍をされているブッチ・リードさんが主宰していた劇場、”Debut Factory”です。
規模としてはスターパインズカフェよりもはるかに小さく、客席も20席強しかなくて天井も低く、倉庫を改造したという施設ですが、照明・音響設備を兼ね備えた、立派な劇場でした。
この劇場で、隔月くらいでコンテスト形式のパフォーマンスライブが行われるようになり、都合が合えば参加したものでした。
パフォーマンスライブは平日夜間に行われていたので、プロの大道芸人さんたちの参加も多く、そして多くが「新ネタ」を試す場としてこのライブを利用していたため、斬新なアイディアであふれかえっていました。
思えば、僕の家の居候、黄色いドラゴンのヒョウガ君が初めてコンテストで賞を取ったのもこのDebut Factoryでした。
その時、ヒョウガ君は多くの芸人さんに誉められたので、この方向性でいけると確信しました。(ヒョウガ君の誕生~最初の頃の舞台については、また後日書きますね。)
ともかく、人前に立つパフォーマーさんにとって、力試しをしたり、新ネタを割と気軽に試すことのできる機会の存在は、非常にありがたがられていたのではないでしょうか。
僕自身も、このコンテストを凄く楽しみにしていたし、見に行って他のパフォーマーさんの演技を見るのも楽しみでした。
僕が大学を卒業し、借りていたマンションを引き払った当日もこのコンテストがあり、参加を希望したら、ゲスト枠として出演させてくれ、名前も「さよなら竜半ライブ」というものに変わったりとか、僕にとっては本当に思い出ぶかい場所です。
大阪の天満にあったこの劇場ですが、今は、おそらくこの劇場はなくなってしまっているでしょう。
(もし、同じようにイベントが開催されているとしたら、少なくとも僕の耳に入ってきそうなものですが、それがないので。)
天満にはプロのパフォーマーさんが練習のために借りている施設もあったのですが、天満駅で降りると(ここ2年で2回ほどその機会があったのですが)その施設と、このDebut Factoryを思い出し、とても懐かしくなります。
小さな劇場と言うのは、客席とステージの距離が凄く近くて、お客様側からも、演者の息遣いなんかも感じることができますし、近くで見る分だけ迫力のあるものを見ることができるでしょう。逆にステージ上からもお客様の拍手を近く感じますし、何よりもお客様が温かいです。
スターパインズカフェは、ステージのあるお店としては相当大きい部類に入ると思いますが、客席からの近さであるとか、お客様の温かさが凄くDebut Factoryに似ていて、初めて来た場所である筈なのに、懐かしいような、不思議な感じがしながら演技をしていました。