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2011/08/26

就職活動のことを「就活(しゅうかつ)」、結婚に向けての活動を「婚活(こんかつ)」と言いますが、昨今、人生に終焉に向けて準備することを「終活(しゅうかつ)」と言っています。

少し前までは、「老いじたく」という言い方をしていましたが、今では「終活」という言い方が主流になっています。

終活は、誰しも訪れる人生の終焉の時にあらかじめ備えるものです。その「備え」とは、様々な手続や意思表明をすることにより、その時が訪れた際に、予め本人がしておいた準備や意思表示に沿って事をすすめるというものです。

具体的には、エンディングノートを書くことによって本人が誰かにメッセージを遺したり、葬儀の方法や供養の様式に関する希望の表明、遺言書を作成することによって自分の財産を誰にどのように遺すのかを決めたり、心身が不自由になった時に備えて自分の財産を管理してくれる人を予め指定する任意後見制度を利用するなどの方法があります。

終活の内容は、個人によって大きく異なります。自分にとって何が必要なのか、何から始めていいのか、それを明らかにしてくれるのがエンディングノートです。大きな書店に行けば、様々な種類のエンディングノートが売られています。自分に合ったものを選んでみて下さい。こちらの通販サイトも参考にしてみて下さい

将来的に自分の子供を持たないであろうLGBTの皆さんにとっては終活は、昔から、一定の年齢になると、自発的に考える人が多いものでした。

しかし、東日本大震災で、いつ何時人の命は尽きるかわからないという現実を目にし、若いころから終活をする人が増えてきました。

レインボーサポートネットにも、遺言書に関する相談が東日本大震災以降増えています。

大切な人に何を遺してあげることができるのかを、真剣に考える人が増えているようです。

「今が良ければそれでいい」という考え方は、今の日本では少数派になりつつあるようです。

自分と自分を支えてくれている大切な人のために、終活は様々な個人的事柄に向き合わせてくれる人生の総括的な要素を持っているようです。

2011/08/26 10:54 | nakahashi | No Comments