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2011/08/11

僕が野生動物を撮影する上で意識することは色々とあるのだが、

「いかにして寄るか。」ということも状況によってはひとつ大きく意識することである。

大雪山で撮影したこのヒグマの写真は、自分とヒグマとの距離が10m程。

なるべく目線に近づく様にしゃがみ込んで撮影をした。

この写真はお世辞にも良い写真とは言えないのだが、やはり近くで撮影できるかどうか

は写真上での臨場感が違ってくる。

ただ、あまり近寄り過ぎることは動物達にストレスを与え、結果的に悪い影響を与えて

しまうので、そこは意識して注意をする。

この時はこんなに近寄るつもりではなかったのだが、ヒグマの方から徐々に近寄ってきた。

5m程まで距離が縮まった時、危険を感じたのか一瞬立ち上がり、身をひるがえしてこの

場から立ち去って行った。

生き物相手の写真は本当に良いチャンスに巡りあうことが少ない。

その数少ないチャンスをいかにして確実に写しとめるかということも自分にとっては大きな

課題である。

好きで使っている古いマニュアルレンズで動いている動物の目に焦点を合わせるのは至難の

業・・・。

さすがに近頃はそんな古いレンズを使っている人も見かけなくなったのだが、

「その奥深さがまた楽しい・・・。」

と自分に言い聞かせ、日々次の作品を生み出す為に頑張っている。

2011/08/11 01:22 | yamada | No Comments