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ちょっと前の「ためしてガッテン」でもやっていたんだけど
元手も手間もかからない効果絶大なダイエット方法として、
ご飯をよく噛んでたべなさい
というのがあるんだよね。
NHK ためしてガッテン HP
具体的には「ひとくちあたり30回噛みなさい」っていうのが番組の趣旨で
結構この番組みてた人たちが身の回りにもいて次の日のお昼の時間とか
ごはん食べながら話題になってた。
ほいでぼくはけしてふとってるってぇわけじゃないんだけども
近頃おなかまわりがちょっぴり気になるお年頃であったりするのと
あとはね、年齢的にもこれからちゃんと生活習慣病になっちゃう前に
生活習慣とか食生活のことを考えてコントロールしていかなきゃいけないな
ってかなり切実に思っていたりするところなのです。
お酒もおいしいものも好きだから
おいしいもの食べられなくなったらいやだもの。
いやっていうかかなしい。
だから今からちゃんといろんなこと気をつけて節制しようと思っててね、
あとはおなかまわりがやっぱりちょっと気になるお年頃で、ってそのことは
さっきもう言ったね。どんだけ気になってんねんっていう…。
えっとまあいいや。
とにかくですね、番組の指示どおりに
ごはんをよく噛んで食べているわけですよ。
具体的には30回噛んで食べているわけですが、
「1、2、3、4、、、、、、28、29、30!(ごくん)」
とかって数えるのってひとくちごとにそれやるのけっこうたいへんなんですよね。
ぼんやりと頭のなかで数かぞえてるのってなんかいまいちつまんないし。
ほいだら思いついたのは
なあんだ。頭のなかで短歌を暗唱しながら口をむぐむぐさせればいいんじゃないか
と。
だからぼくのなかでは「ごはんは31回噛みましょう」ということになっている。
そこはまあ30回でも31回でも効果としては同じだしね。ぜんぜん問題なし。
無機質に数をかぞえながら飯食うなんてまっぴらごめんだけど
短歌のこと考えながらごはん食べるんだったらそれはそれでけっこうすてきだもの。
ほいでさー、実際にごはんむぐむぐしながら今言ったようなこと思いついたんだけど
具体的にぱっと適当な短歌が思い浮かばなくって、そういう時っておぼえやすくて
リフレインが多い単純な構造の暗唱しやすい歌がぱっと頭に浮かんでくるのね。
まっさきに思い浮かんだのはこれ。
恋人の恋人の恋人の恋人の恋人の恋人の死 (穂村弘)
単純だし繰り返しだし言い間違いもなさそうだしほらばっちり!
ってね、やっぱりね、ごはんのたんびにそれもいっかいいっかい
ひとくち飲み込むごとに頭の中で言葉のうえとはいえいちいち恋人殺してらんないだよね。
それはあんまりにもかなしい。消化にもわるそうだ。そんなごはんはいやだ。
というわけでべつの歌にしよう、って思ったのね。
おんなじ穂村さんつながりで次に思いついたのがこの歌。
この歌もすごく好きだし頭によくのこっているからぱっと出てきたのね。
サバンナの象のうんこよ聞いてくれだるいせつないこわいさみしい (穂村弘)
なんていう孤独か。なんていう寂寥としたひとりぼっちの心象なのか。
つくづくといい歌。
いやしかしね。すばらしい歌だし大好きなんだけど
ごはんだよごはん。ごはん食べながらむぐむぐむぐむぐしながら
いつも頭のなかではうんこうんこ思ってらんないよね。
なんかごはんの味がわかんなくなっちゃう。
というわけでこの歌も不適格ということになり
私の提唱する短歌暗唱ダイエット(思いつきで今考えた名称)に
ぴったりとくる歌はねえもんかなあと思い悩みながら毎食ごはんを
むぐむぐしているところであります。
今のところ暫定的ベストはこの歌。
君かへす朝の敷石さくさくと雪よ林檎の香のごとくふれ (北原白秋)
すばらしいです。最高です。色っぽいです。
ですが頭のなかで唱えているうちに何食べてても
すべてがリンゴ味になってしまうのが
素敵といえば素敵、難点といえば難点です。
さて、
そんなわけで、ごはんをむぐむぐ咀嚼する際のこれがベストといえる短歌は
まだ見つかっていません。みなさんからもぜひ短歌もぐもぐダイエットにぴったりの
おすすめの短歌があれば思いつきの脊髄反射でいいのでお教えください。
今回はじめてコメント欄をひらいていますので
気が向いたらどうぞお気軽にコメント投稿お願いします。
わたしは、心から! 求めています。
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《7月11日 追記》
あ、やっぱり気が変わったのでネーミングを「短歌もぐもぐダイエット」にしょう。
そっちのほうがいかしてるし身体運用としっくりマッチしている気がする。
ので、あわせて本コラムのタイトルも変更ー。
てきとうにあばうとー。