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2018/09/15

前回、とうちゃんレバノンへ行くと書いたのですが、

帰ってきたとき

「すっごいよかったーー!!想像と全然ちゃう!」

と土産物と土産話がとても羨ましかったのですが、

ふふふ、チャンスが来ました。

再度とうちゃんにレバノン行きの仕事が入り、

それなればと私たちの分も!とチケットを取り行って来ました!

 

「バカンスはどこへ行ったのー?」

がこの辺の合言葉のように夏の間交わされるのですが、

「今からレバノン行く」とイタリア人に答えると、

大体が、

80年代に内戦応援に行ったとか、

シリア、パレスチナで戦争やってるとか、

レバノン人を見たら泥棒だと思えだとか、

アラブは顔と裏腹で何考えてるかわからないだとか、、、

散々な答えが返って来たのですが、

皆さんはどのような印象をお持ちでしょうか?

私もアラブの地は初めてだったので

肌を出して歩いてもいいものか?

宗教などの話をしてはタブーなんだろうか?

テロがまだあると聞くけど、子供を連れて大丈夫だろうか?

などは頭をよぎったんですが、

それより、

歴史オンチなかあちゃん、

子供達が一生懸命勉強していて横で覚えた

「フェニキア人、船の達人達、紀元前15世紀の都市を作り上げた」

そこへ実際に行くかと思ったらワクワクが止まらないままいざ、

 

 

ベイルート着陸態勢、

思っていた以上に都会〜〜〜

和やかにビーチでくつろいてる人達、

大丈夫。

 

ホテルから丁寧に車を用意しておいてくれて街中のホテルへ移動。

ベイルートは全く普通の都会でした。

それ以上に人の、応対の仕方がとても丁寧で親切で

イタリア(の田舎)慣れした私には新鮮!

 

 

街中をブラブラ歩いたりもしましたが、

こんなショートパンツでも問題なかったし、

歩道に椅子を出して座っている人たちも

歩く際には足を引いて通してくれる、

当たり前だけどなんだか目に見えない親切心が。

 

 

こんな銃弾跡が残っているのも事実。

なんだか心が痛みます。

がレバノン人、

「レバノンは人が行き交う場所なんだよ。

この地には7つの都市が眠っている。

掘ればいくらでも歴史が出てくる。

誰かが来て色を塗り替え、自分のものだと言ったら

また違う誰かが来てそうする。

現在は代表的なものだけで18以上の宗教がレバノンだけであるけど、

お互いが尊重しあい、愛し合い、

良いことをすれば良いことが必ず返ってくる。

内戦もね、長く続いたけど、

他の力が働いたから長くなっただけで、

レバノン人はレバノン人同士を殺しても意味がないと思ってたよ。」

と。

さあ2日目から4日間連続で歴史ツアーへと出発。

 

 

絶対見たかったバールベック。でっかい!

ここは一番残った神殿なだけで、敷地はとても広いです。

ガイドの説明はとにかく最初から最後まで、

フェニキア人が3と6の数字にこだわっていたかという事。

神殿の柱の数、建物の土台の数、形、何から何まで

3と6が鍵になっていました。

 

 

転がっていた柱のかけら、娘の身長140センチ。

 

 

フェニキア人といえば船、レバノン杉を使って船を作り、

杉を輸出して外壁に使う巨大な石を船でエジプトから持ち帰り、、、

嘘のような話です。

「ヨーロッパ人がアフリカ大陸を1周したとか残してるけど、

フェニキア人はそれより何千年前に3周もしてるんだ。」

だそうです。

 

 

ヒットラーはここからシンボルを取った。

 

 

風化してもまだ美しさが見える彫刻。

素晴らしいです。

ですが、

 

 

建設途中で他の勢力に堕ちています。

掘りかけの彫刻。

ビザンティン、古代ローマ、アラブ、、、

色々な勢力がここを順に牛耳りました。

5000年の歴史、熱が出そうです。

ここのもうちょっと先はシリア。

車の中から見えたシリア難民キャンプ。

 

 

つらつらと幾つも見えるのですが、それでもほんの一部。

現在レバノンの人口は7百万人、

内レバノン人が4百万人、パレスチナ人が百万人、シリア人が2百万人。

難民とはいえまた貧富があり、高原に家を建てて住んでいる人も沢山だそうで。

バールベックでお腹一杯なんですが、続いて行ったのがアンジャール。

 

 

いきなり紀元後8世紀。ウマイヤ朝時代カリフワリード一世が

たった10年で建てた都市です。

見栄え良く神殿を作ったのは反感買わないためだけ、

信仰心がなかったんだよとガイドの言葉。

湿地帯だったのを、樹木を植えて水を吐かせたり、

地震対策の石の組み方だったり、、、

どれだけ壊れても、アーチだけは残るんですね。

とそろそろ疲れたかあちゃんとは裏腹に、

 

 

「楽しいヨーーーー!」

と道端にいたラクダに乗って行ってしまう娘たち。。。

 

長くなるので次回に続かせていただきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

2018/09/15 11:16 | emiko | No Comments