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2016/05/02
所用で道北方面へ向かった帰り道、通りがかった川を見下ろすと夕闇の川が水鳥で埋め
尽くされていた。
あまりの数の多さに目を疑い、翌日改めて撮影の準備をして再び同じ川を訪れてみた。
川面に下りると、彼らの声がひとつの和音となって周囲に響き渡っている。
水鳥はオナガガモの群れだ。
ユーラシア大陸北部や北アメリカ大陸で繁殖し、冬季に南へ渡って越冬する。
生息地、越冬地が比較的広範囲に及ぶ為、日本国内でも各地で越冬する姿が見られる。
それにしても見事な数だ。
河原に群れる鳥たちを観察してみると、目を閉じて気持ちよさそうに寝ている者もいれば、
ガーガーと叫びながらあちこち歩き回って、辺り構わず寝ている鳥たちにちょっかいを
掛けている者もいる。
そして、どういうタイミングなのか、時々一斉に飛び立っては頭上をぐるぐると周って
また着水する。
僕にはわからないが、遠くに猛禽でも飛んでいて警戒しているのだろうか・・・。
彼らが水面から舞い上がるたびに空一面が黒く埋め尽くされ、その圧倒的な光景に目を
奪われた。
人間が「社会」という無数の構成の中で生きているように、鳥たちの世界にも私達には
知り得ない集団の中の自分の位置というものがあるのだろうか。
自然に対する興味や不思議さは尽きることはないが、科学的な視点ではない生き物のココ
ロの内を探るのはなんだか楽しいものだ。
今年も圧倒的な春を実感することができた。
2016/05/02 10:53 | yamada | No Comments