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一巡りした意識の
不確かで透徹されたものの行く宛て.
繰り返された邂逅と擦過の往き道で
見て来たものとやがて訪れる
帰るべき時間.
ただひとつ、見て来たものだけを手繰るように
想いは帰る道を探している.
今日も、そしてきっと明日も.
それぞれの相応しき帰途を.
2月.
時間が経つのってほんと早いものですね.
例年、この時期に公表していることなので
わりと大切なことなんだけれど書くことにしました.
今夏の開催を予定している写真展のアウトラインというか
骨子の部分に持って来たものは
「かえりみち.」
写真展の仮タイトルは
「帰還者.」
です。作品展開は2008年頃から撮らせていただいていた
初出となるカットから2015年までの最新作まで
ちょっと僕自身の活動のクロニクル的なものになりそうです.
作品は全てモノクロです.
自分的にはモノクロに「還って来た」と感じています.
「深入り」で12年振りに個展を開催させてもらってから
僕はいろんな事象を「見る」機会に恵まれました.
作品そのものを、新宿まで運んで行って
そこに「それ」が在る風景を見ることも出来ました.
出逢ったもの、今はもう見れないもの
かつて触れ得たもの、今はもう触れ得ないもの.
そんな一つ一つの事柄が今まだ撮り、創り続けている自分を
形作っているということ.
そのことを「往く道」の中で感じた上での
そろそろ訪れる帰りの時間…
ではいったんそこで「帰(還)って」みようかと.
「想い」を描き、撮り続けた数年を経ての
「かえりみち」それは何処へ繋がっていて
どんなものと結びつくのだろう…
またその帰途でどんなことを思うのだろうと.
そう考えて「かえりみち」「帰還」という言葉を
選んでみました.
見て来たもの
見なくてはならなかったもの
それぞれの想いとその帰りみち.
その道は何処へ続いているのでしょうか.
帰還した者を、迎える場所は果たして.
一人の写真家の、旅の始まりからその帰還…
2016年夏へ向けての第一歩です.