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2015/10/28

ラグビー日本代表の五郎丸選手によって
“ルーティン”の言葉が広まったのではないでしょうか?

ラグビー日本代表は、歴史に残る偉業を
今回のワールドカップで成し遂げ
見事自分たちの力を出し切って、南アフリカに勝利しました。

あの試合は間違いなくフローで終わってみれば
勝っていたという試合です。

このような試合ができるようになるために心技体を、
4年間鍛え抜いてきたと聞きます。

そのためには心を鍛えようということで、
メンタルトレーナーを日本代表に導入し、帯同させています。
そのメンタルトレーナーが安定したパフォーマンスを
発揮させるために徹底したことの1つがルーティンです。

ルーティンとは心を整えるための行動習慣です。
とかく脳はさまざまなことを考えて、
心に揺らぎやとらわれを形成してパフォーマンスに
悪影響を与えてしまいます。

そんなときに事前に習慣化されている行動に集中することで、
心の状態が整い、パフォーマンスが発揮されることになるのです。
五郎丸選手も自分のキックパフォーマンスを安定させるために
ルーティン動作を決定しようと繰り返し練習してきたのです。

壁を作る動作、指を立てる動作、引き足の2歩と3歩、
細かい足の運びの8歩などです。

繰り返し繰り返し練習し自分の感じをつかんでいきます。
ルーティンは縁起ではありません。
縁起は、結果に紐づいた行動です。
こうすると勝つとかこうすると上手くいく、というもの。

ルーティンは結果に関係なく、心を整えるための行動習慣です。
この行動習慣で、心の状態がフローに導かれるというものです。

イチローでいえばバッターボックスでピッチャーの方に
バットを向けて大きく回す仕草もルーティンです。

わたしの専門も心をフローに整えるメンタルトレーニングですが、
わたしの仕事は行動のルーティンではなく
思考のルーティンを皆さんがスキル化できるようにすることです。

行動のルーティンはとても効果のある習慣ですが、
いつでもどこでもできるとは限りません。

集中するために会社で五郎丸の浣腸ポーズはできないでしょうし、
山手線の中でイチローのバッティングポーズもできません。

しかし、思考はいつでもどこでも持ち歩けるはずです。
心を整えフローな風を吹かせる思考の習慣があれば
それは便利だと思いませんか?

ルーティン化するには繰り返しの習慣が大切です。
かつその習慣によって心に変化が生じたのを感じる感性も必要です。
気づきの思考や考える思考によって、
心に“揺らがず・とらわれず”のフロー状態を導くことができるのです。
感情に気づいたり、今に生きると考えたり、
ご機嫌の価値を考えたりするというような脳の習慣は
心を整えるのに確実に役立ちます。

この思考習慣はポジティブ思考とは明らかに違います。
外界のものに対してプラスに考えるという
外界に接着するやり方から離れた思考そのものの
エネルギーで心を整える習慣です。

そんな、心を整える思考が50個ほどあり
それらをワークショップやメンタルトレーニングで皆さんに伝えています。
行動のルーティンも素晴らしいですが、
思考のルーティンは私たち1人1人の人生の質を
いつでもどこでも向上させることのできる素晴らしいスキルなのです。

ただし、繰り返しの練習が必要なことは言うまでもありません。
心のための思考のルーティンを持った人生を!

この1週間は沖縄、石川、山形の方々に小学生から高校生、
大人、保護者、コーチ、行政の方、先生などなどに
心の話をさせていただきました。
ありがとうございます。

わたしの志は日本のご機嫌、GOKIGEN JAPANです。

2015/10/28 01:51 | tsuji | No Comments