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こんばんは、笠原です。
諸事情がありまして前回の更新よりだいぶ時間があいてしまいましたが、今週からまた少しずつ書ける範囲で更新を続けていきたいと思います!
ところで休んでいる間に、キャバ嬢をしている後輩からこんな相談を受けました。
「結婚を前提に付き合っている彼がいるのですが、友人から身上調査をされる可能性があるから、やましい仕事はしないほうがいいと言われました。先輩はどう思いますか?」
というわけで、今回はこの話をしたいと思います。
まず、この質問から引き出されるトピックは二つです。
一つ目は、結婚を前提とした身上調査が実際にありうるのか。
二つ目は、キャバ嬢という職業はやましい仕事に該当するのか。
一つ目でいえば、可能性としては十分にあり得るでしょう。
新人採用にあたり就職活動に来た学生のSNSでの情報発信履歴をチェックしたりエゴサーチならぬお名前検索、メアド検索くらいは企業だって当然のようにしている昨今、なにも結婚相手だけが調査対象になるわけではありません。
息子あるいは娘の人格的信用に基づいてサーチすることそのもの考えないご家庭もあるでしょうが、普通はどんな娘さんなのかしら?程度の好奇心と安心料はほしいもの。企業の採用担当者よろしく話を聞きまくったり食事会という名の面接をしたりすることは普通にあることです。とすれば、興信所を用いて身上調査をするご家庭だってあるということです。
ここで二つ目の問題になるわけですが、やましいかどうかというのは主観による判断です。
自分でキャバ嬢をしつつその仕事を疚しいと思う人は、調査書で見たら疚しいと感じるわけですし、また、全くそうは思わないという感じ方もある。主観はその判断を下す人の価値基準が大きく反映されますから、「疚しい」というのは絶対的な価値観にはなりません。
飲食店を経営しているご家庭などではキャバ嬢だったことで接客技術が結果としてよくなっているのなら問題にしないでしょうし、あるいは法律家などクリーンなイメージが必須のご家庭では「とんでもない!」という反応が帰ってくることは予想されます。
キャバクラ、クラブ、スナック、ガールズバーなど様々な水商売がありますが、そのなかでどこからが疚しくてどこまでが疚しくないっていう線引きだって人によって全然違うのですから。
ですから、わたしとしては冒頭の質問の答えは「可能性はある。だから、なんであなたはキャバで働いているのかという理由はとても大切」ということになります。
その仕事をするだけの理由や必然性が、自分にとってあるのかどうか。
その仕事で得られるものは、身上調査の可能性より大きいのかどうか。
もちろん交際相手やそのご家庭の価値観によってもその可能性は異なるでしょうし、リスクの増減はあるでしょう。だからこそ、なぜ自分がそこで働いているのか、ということは本当に大切なのだと思うのです。