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2011/05/08

行きつけのレストランBRANCO。

 

家のほぼ目の前にあることから、

3年前のオープン当初からよく食べに行っては、お客さんとして支援してきましたが、

「有名レストラン」になってからは、値段はオープン当初の2倍以上に。

かつてほどは頻繁に行けないながらも、

ご近所の馴染みということで、昨日の誕生日のディナーは特別にここにしました。

 

ここのお料理スタイルは、「できるだけオランダの食材を使った創作フレンチ」

 

 

前菜。オランダ産のミニ海老( Hollandse garnalen) のタルト。

根セロリ(Knolselderij) の角切りとマヨネーズで和え、プリンのような型で形を整え、

上に乾パンのバター揚げ(orソテー?)を乗せています。

まわりのソースは、おそらく醤油系+黒胡麻。

サクッ、グニョ、コリコリの多様な食感が混ざる一品。

 

息子の頼んだメインディッシュ。ベジタリアン・プレート。

これがまた、「ジャガイモづくし」なんです!

上に乗っているのはポテトチップス。(サクッ)

下に敷いてあるのは、ジャガイモのワッフル!(フカフカ)

両端には、マッシュポテトを素揚げしたもの。(カリカリ)

そして、ポテトをピュレーしてバターと混ぜたソースも。(トロトロ)

この異なる食感の演出だけでも感動なのに、

見逃せないのは、グリーン・アスパラや pastinaakなど、オランダ野菜をふんだんに使っていること。

アスパラはまさに今、旬です。

とくにホワイトアスパラは、最上級品(AA)でもキロ5ユーロくらい。

痛みやすいので、どこの八百屋も大セール中です。

 

こちらは、私が頼んだ魚系メインディッシュ。

ヒラメ、カニ、ホワイト・アスパラ、そしてオランダ風ソース(バターとマヨネーズの、アスパラ専用のソース)

たぶん上のベジタリアン・プレートの倍の値段だと思いますし、

美味しかったのですが、

シェフの遊び心が読み取れるという点で、軍杯はベジタリアン・プレートに上がりますね。

 

 

デザート。

上の段から、バニラアイス、しっとりマフィン、そしてホワイト・チョコレートのムース。

ホワイトチョコレートはふだん堅いですが、こうやってムースにすると、また違う物になります。

 

味覚の80%は嗅覚といわれます。

味覚(舌)が担当するのは塩味・苦味・酸味・甘味・旨味そして食感のみで、

あとの残りはじつは、鼻が担当しています。

たとえばオレンジのスライスを舌にそっと載せてみてください。

舌はその味を、「甘くて酸っぱい」とは読み取れますが、「オレンジ」とは読み取れないはずです。

オレンジの香りが喉の奥を伝って鼻の奥に上昇し、それが鼻によって「オレンジ」と読み取られるのです。

 

そのため、「嗅覚のためのアート」を専門とする私にとっては、

味覚も大切な親戚。

毎日3度の食事を用意したり食べたり、そしてお茶・コーヒー・ジュースなどを飲むときなど、

常に感覚を研ぎすませ、分析したりアレンジしてみたりして、「仕事」しています。

毎日24時間とは言い過ぎかもしれませんが、

基本的には寝ているとき以外は仕事しているようなもので、

ワーカホリックなんてもんじゃありませんね・・・。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

2011/05/08 04:12 | maki | No Comments