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行きつけのレストランBRANCO。
家のほぼ目の前にあることから、
3年前のオープン当初からよく食べに行っては、お客さんとして支援してきましたが、
「有名レストラン」になってからは、値段はオープン当初の2倍以上に。
かつてほどは頻繁に行けないながらも、
ご近所の馴染みということで、昨日の誕生日のディナーは特別にここにしました。
ここのお料理スタイルは、「できるだけオランダの食材を使った創作フレンチ」
前菜。オランダ産のミニ海老( Hollandse garnalen) のタルト。
根セロリ(Knolselderij) の角切りとマヨネーズで和え、プリンのような型で形を整え、
上に乾パンのバター揚げ(orソテー?)を乗せています。
まわりのソースは、おそらく醤油系+黒胡麻。
サクッ、グニョ、コリコリの多様な食感が混ざる一品。
息子の頼んだメインディッシュ。ベジタリアン・プレート。
これがまた、「ジャガイモづくし」なんです!
上に乗っているのはポテトチップス。(サクッ)
下に敷いてあるのは、ジャガイモのワッフル!(フカフカ)
両端には、マッシュポテトを素揚げしたもの。(カリカリ)
そして、ポテトをピュレーしてバターと混ぜたソースも。(トロトロ)
この異なる食感の演出だけでも感動なのに、
見逃せないのは、グリーン・アスパラや pastinaakなど、オランダ野菜をふんだんに使っていること。
アスパラはまさに今、旬です。
とくにホワイトアスパラは、最上級品(AA)でもキロ5ユーロくらい。
痛みやすいので、どこの八百屋も大セール中です。
こちらは、私が頼んだ魚系メインディッシュ。
ヒラメ、カニ、ホワイト・アスパラ、そしてオランダ風ソース(バターとマヨネーズの、アスパラ専用のソース)
たぶん上のベジタリアン・プレートの倍の値段だと思いますし、
美味しかったのですが、
シェフの遊び心が読み取れるという点で、軍杯はベジタリアン・プレートに上がりますね。
デザート。
上の段から、バニラアイス、しっとりマフィン、そしてホワイト・チョコレートのムース。
ホワイトチョコレートはふだん堅いですが、こうやってムースにすると、また違う物になります。
味覚の80%は嗅覚といわれます。
味覚(舌)が担当するのは塩味・苦味・酸味・甘味・旨味そして食感のみで、
あとの残りはじつは、鼻が担当しています。
たとえばオレンジのスライスを舌にそっと載せてみてください。
舌はその味を、「甘くて酸っぱい」とは読み取れますが、「オレンジ」とは読み取れないはずです。
オレンジの香りが喉の奥を伝って鼻の奥に上昇し、それが鼻によって「オレンジ」と読み取られるのです。
そのため、「嗅覚のためのアート」を専門とする私にとっては、
味覚も大切な親戚。
毎日3度の食事を用意したり食べたり、そしてお茶・コーヒー・ジュースなどを飲むときなど、
常に感覚を研ぎすませ、分析したりアレンジしてみたりして、「仕事」しています。
毎日24時間とは言い過ぎかもしれませんが、
基本的には寝ているとき以外は仕事しているようなもので、
ワーカホリックなんてもんじゃありませんね・・・。