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2011/05/08

 

英国王室のロイヤルウェディング。

中継を見た方も多いのでは?

わたしは 不覚にも…

 

日本では ゴールデンウィークの終盤を迎えている頃でしょうか。

皆さん,いかがお過ごしになられましたか?

遠くに 見たことのないものを探しにいくのもよいし

身近なもの,場所に 目を向けなおすのも良いですね。

 

4月の後半から5月の頭にかけては イギリスでもホリデーシーズン。

銀行などがお休みになる祝日のことを,イギリスでは‘バンク(Bank) ホリデー’

と呼びますが,このような祝日がこの時期にまとまってあるのです。

 

4月第4金曜日のグッドフライデーから始まり,日曜日のイースターサンデー,月曜日のイースターマンデーまでは,4日間の‘イースターホリデー’です。

夏の休暇ほど長くありませんが,この長い週末を中心に学校もお休みになります。春休み,と言うところでしょうか。

ところが今年に限っては,皆さんもご存知の通り29日金曜にウィリアム王子とキャサリン姫のロイヤルウェディングがあり,この日もバンクホリデーになりました。

これと5月2日月曜のメイデー(バンクホリデー)がつながって,

結果4連休が2回続くという ゴールデンウィーク並みのホリデーだったのです。

もちろん皆喜んで,旅行に行ったりバーベキューをしたりするわけなのですが

 

わたしはこの2週間弱 いわゆる‘スランプ’状態に陥っていて,全く思うように線が描けず 悶々と机の前にすわってほとんどの時間を過ごしてしまいました…。

 

連休と言っても わたしの職業柄,動かぬ‘締め切り’があるので,あまり恩恵にあずかることはありません。

期日までにノルマを描ききることが大前提ですので,

2週間描けない

というのは大問題です。

雑誌のお仕事を初めて以来の不調期。

今はなんとか復活しましたが 非常に不安でした。

 

スランプ。

どんな職業の方にも それぞれの周期で 不調がやってくるものと思います。

わたしの場合 1−2年に一度くらい回ってきます。

 

アイデアが出ない,

好きな線が描けない,

いい色が出ない など

とにかく ‘描けない,描くのがつらい’状態になってしまいます。

 

理由は精神的なものだったり 体調だったり はっきりしなかったり

期間も 長くて一ヶ月,短くて数日 など いろいろです。

もちろん「描けないから 描かない」 などとは言っていられないので

とりあえず 絞り出すように作品をつくりはするのですが,

いつもの倍の時間がかかり,気持がどんどん沈んでしまいます。

本当に,乾いたレモンを搾るような感覚。

 

皆さんはどんな方法で対応しているのかしら。

 

学生の時や 定期的な雑誌のお仕事を始める前には,

沈むところまで落込んで,ある日ひらめくのをおとなしく待つ

でもよかったのですが

もはやそれでは許されない状況。

なんとか早く いつものコンディションに戻さなくては 生活に関わる…

一方で こう焦ると逆に緊張してよくないようです。

 

ただ 定期的に起こることではあるので,自分なりの対処法もいくつか。

カメラを持って,好きなエリアにぶらぶら散歩に行き

おもしろいものを見つけたら写真に撮って

催し物の確認をせずに ふらふら美術館に足を運び

公園のベンチにすわって アイデアブックに思ったことを書いてみたり

 

とりあえず かたくなった頭をほぐす作業をします。

スランプのとき あまり絵は描きません。

写真か,文章で記録。

 

日本語の本を読んだり,日本語の歌を聴いたりするのもよいようです。

普段 英語の文章に挿絵を付けているので,言語を替えると脳の他の部分を使えるよう。

 

どれも特効薬ではないので,すぐに結果が出るわけではないのですが

何か試している,取り組んでいるという事実が安心感を与えて

描けないプレッシャーや緊張を取り除く 助けになる気がします。

 

お仕事として 毎日 毎時間 絵を描いている。

普段なら,好きなことをしている幸せな時間としての描く作業のはずが

一転して苦痛になってしまう,スランプ期。

恐ろしいものです。

他にできることもあまりないのですから,非常に惨めな気持になります。

 

ただ,こういった時期があろうと 結局 描くことに戻ってくるので

やっぱり好きなんですね。

 

不調とうまくつきあうこと,大事な能力。

まだまだ,たりない。もっと磨かねばなりません!

 

 

2011/05/08 12:43 | chihiro | No Comments