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2015/01/27

じぶんのアトリエを持つ夢が叶ってひとり祝杯をあげたその頃、

その夢を与えてくれたひとは、くも膜下出血でひとり部屋に倒れていた・・・

そんな、わたしの叔母との不思議な因縁について以前、書きましたね。
(こちらの記事です)

札幌でオートクチュールのアトリエ「PEPE&洋子」を構え、

ステージ衣裳やホステスさんの衣裳を40年以上に渡って作り続けて来た叔母。

70歳になったいまも、現役としてずっと服を作り続けていましたが、

ある日突然倒れたのでした。

 

その後の叔母は、手術を重ね、生死の境を彷徨ったりもしましたが、

無事に意識をあるていど取り戻し、

正月に見舞いに行ったときには、私の顔を見るなりニッコリしてくれました。

 

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「わたしね、石垣島に香りのアトリエを持ったんだよ。

名前、PEPEにしようとおもうの。」

そういうと、泣きそうな、しわくちゃな顔で喜んでくれました。

 

 

その後、叔母は甲状腺癌も患っていることが発覚。

そのせいで、喉に食べ物が通らないとのこと。

彼女の意思もあり、自宅に戻り、自然に往く選択肢を家族で選びました。

あと1ヶ月ほどの命です。

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彼女の貴重な財産である、1枚1枚が10数万ほどもする高価な布の数々は、

私が受け継ぐことになりました。

香りと服はまったく別の領域ですが、

叔母直伝の洋裁は、ずっと趣味として嗜んでいます。

ベリーダンスを楽しんでいる今は、

仲間たちのステージ衣裳を作りながら、

彼女の財産をのんびりと生かしていこうと思っています。

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2015/01/27 05:19 | maki | No Comments