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2014/11/30
ベレン・トメアスー訪問記① 梅田大使夫妻も訪問、行事盛り上げ 14/11/14
アマゾン日本人移民85周年記念で
【一部既報】去る9月19日、20日の両日、パラー州のベレンとトメアスーでそれぞれアマゾン日本人移民入植85周年記念関連行事が開催された。これらのイベントには、在ブラジル日本国大使館の梅田邦夫大使夫妻もブラジリアから出席し、節目の年を祝福するとともに、来年の日伯修好120周年に向けて同地域での協力を呼び掛けた。同記念イベントで梅田大使夫妻が歩いた訪問地などを取材し、同地域の現状について話を聞くとともに、記者が見聞きし体験した四方山(よもやま)話を紹介する。(松本浩治記者)
9月19日は、ベレン市内の汎アマゾニア日伯協会でアマゾン日本人移民85周年記念式典が行われる日とあって、同協会内は15日から開催されていた第27回日本週間での各種イベントもあり、関係者たちは式典準備などで慌しい雰囲気に包まれていた。
同日午後過ぎに梅田大使夫妻がベレンに到着し、生田勇治汎アマゾニア日伯協会会長と、同協会前事務局長の堤剛太氏が、空港まで出迎えた。
その後、午後3時からは協会に隣接している「レストラン博多」で大使夫妻歓迎会が開かれ、地元日系団体関係者ら約50人が出席した。
梅田大使はあいさつで、生田会長と堤氏が空港で出迎えてくれたことに触れ、「初めてお会いしましたが、これまで新聞などで何回も写真を見せてもらっていたので、懐かしい感じがしました」と述べ、会場の雰囲気を和ませた。
さらに梅田大使は、生田会長が2009年の入植80周年時のあいさつの中で「苦労だけではなく、明るくなれなければやっていけなかった」という記述に触れ、「一人の人間として尊敬の念を禁じえない」と褒め称えた。
生田会長は歓迎会後、梅田大使の印象について「話し方がスマートで、過去のアマゾン関連の記念誌などをよく読んで勉強していましたね」と評価していた。
同日夜は午後8時から、汎アマゾニア日伯協会内の神内講堂でアマゾン日本移民入植85周年を記念した第27回日本週間の開会式典が開催。延べ約500人が詰め掛け、梅田大使夫婦も出席した。
式典では、ベレン琴の会(丸岡邦子会長)メンバーと元JICAシニアとして同会に琴指導を2年間行った山田裕子(ひろこ)さんらによる合同開幕演奏が花を 添えた。また、1929年に入植した第1回アマゾン日本移民の生存者4人に記念メダルが授与されたほか、日本政府の平成26年度公館長表彰も実施。ベレン 市内では及川定一氏(70、医師)、丸岡義夫氏(67、元日伯協会会長)、長島登志子ジュリア氏(49、ブラジル連邦裁判所事務官)、ルイス・フェルナン デス・ロッシャ氏(56、パラー州公安局長)の4人に表彰状が授与された。
第1回移民でこの日唯一出席した山田イザウラさん(86)は、日々の生活で「ランの花を栽培するのが楽しい」と話し、「大分と年を取った気がします」と笑いながら、表彰された喜びを表していた。
◆岩坂氏と佐藤氏 43年ぶりの再会果たす
また、この日の会場では、日本からの訪問者の案内などで来伯していた(株)アルファインテル南米交流(東京本社)の佐藤貞茂代表取締役が、ベレン市在住の岩坂保さん(97、福岡)と43年ぶりの再会を果たした。
岩坂さんは1955年、ゴム移民としてパラー州ベルテーラに入植した経験がある。その後、数々の商売を手掛け、タバコの香料になる「クマルー」という実を アレンケールから船でベレンに持ち込むなど、高齢ながら今も現役で商売を続けている。 佐藤さんは学生時代にアレンケールで岩坂さんに会って世話になった といい、この日の式典会場では互いに驚きながらも旧交を温めていた。(つづく)
2014年11月14日付
2014/11/30 07:14 | wada | No Comments