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こんにちは!健康診断の結果が気になる北沢力です!
僕も一応、表現者の端くれです。毎日、良い表現を提供する為に四苦八苦しています。
台本や原稿があって、それを声にして表現する仕事ですが、まず、演出側の方々にその表現を良いと言ってもらわなくてはなりません。
“騙して良いと思わせるか、納得させて良いと思わせるか”
どっちでも良ければいいんじゃね(笑)?なんて声が聴こえてきそうですが、僕の中ではうっすら違いがあります。
僕が “騙し” を使う時は、苦手な表現を求められた時です。
例えば「五歳の男の子の声でお願いします」なんて言われた時は完全に騙しモードに入るわけです。物理的に五歳の声は出せませんから(笑)。
しかし、 “出来ない” では済まされませんので、何とかそれっぽく聴こえる声、それっぽく聴こえる表現を捻り出します。
そしてその捻り出した声を提供し、OKが出たならば「騙せた!」という感じになります。
逆に “納得させる” という表現は、自分が「これだ!」と思った表現でOKを貰う、褒められる、というような表現ですね。これは表現する側も、演出側も良い気分で仕事が終われると言ってもいいと思いますので、僕の中ではかなりベストな形です。
僕は色々な声色を使って色々な表現をやっちゃうようなタイプの声優なので、色々な仕事を戴くのですが、中には所謂 “ムチャ振り” に近いような表現を求められるような仕事も結構あります。男だけど女みたいな役だとか、アゴがしゃくれているのに出っ歯な役だとか、今流行りの〇〇の真似とか、草の役だとか、800歳の老人役だとか…
色々と油断のできない仕事を沢山こなしてきました(笑)
そういった仕事は、先渡しで台本などを戴けるような仕事なら考える時間があるのでまだいいですが、台本は現場で当日渡しです的な仕事ですと、瞬発力の勝負になってきますので…
どうやってこの場を切り抜けるか…
つまり…!
“騙し” が発動するわけです(笑)
そういう事を繰り返しているうちに、いつしか騙し騙しやっていたような表現が血となり肉となったのか…
いつしか “納得させる” に変化してきたように思います。
できれば騙しでは仕事したくないですし、自分も納得できるような表現を提供してお互いが満足するような結果が望ましいと思うので、どうにか “納得させる” というモチベーションに自分を持って行けるように頑張っています。
しかしながら “騙し” も、一つのテクニックだと思いますし、自分が納得できているからといってそれが必ずしも良い表現だとも限らない場合がありますが、とにかく騙そうが納得させようが心の奥底で共通しているのは精一杯 “良い表現を提供しようと思っている” という事です。
でも、出した表現が全てですから、どんな想いで喋ろうが、悪い表現しか出来ないのであれば仕事のできない声優だと思われるだけです。
結果が全てですから頑張るしかありません!
がんばりまーす!
ヽ(-@∀@)ノ ヘヘイヘイ