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嘘というのは一般的に良くないものとされています。
嘘を一つつくと、その嘘を守るために最低3つは嘘をつかなきゃいけないという話もありますが、根本的には嘘をついたひとの信用がなくなるからダメってことだと思います。
でも、必要悪の嘘もありますよね。誰かを傷つけないために嘘をついたり、守るための嘘だったり。
そう考えると、わたしは嘘をつくというのは対人関係において円滑な人間関係を作るための工夫のひとつなんじゃないかなと思うのです。
ところでキャバクラにおいては物凄く嘘が頻出します。
もちろん、自分を守るための嘘(住所とか本名とか)はもちろん必要な嘘だと思いますが、ここでいうのはそういうのではなくて、業務上の嘘ってやつです。
極端な例でいうと、「○○さんしかいないの!」という嬢の言葉。これ、たいていは嘘です。本当に○○さんしかいない場合ももちろんありますが、ほとんどの子は○○さん以外にも××さんとか▲▲さんとかにも同じ言葉を言っている。でも、これを言われて嫌な方ってたぶんキャバクラ遊びをする方にはいないのです。お客様のほうでも、「もうしょうがないなあ」って思いながら来店を約束したり同伴をしてあげるケースが多いのじゃないでしょうか。
あと、分かりやすい例だと誕生日。お店によっては女の子の誕生日をそのまま使うところもありますが、後からは入った子は誕生日をずらされるケースもあります。バースデーイベントを実施する店舗なんかですと、同じ月に複数の子がいるよりは、各月にばらけていたほうがいいので、わざわざそういう操作をしたりする。これは嬢自身が嘘を言っているというよりは、やっぱり業務として嘘をついているわけですね。
でも、キャバクラ遊びの範疇なら、わたしはこういう嘘はアリだと思うのです。
疑似恋愛を楽しみたい方が「彼氏いる?」と聞いたときに「いる」と答えられたら興ざめでしょうし、指名してくるのが「○○さんだけじゃないけど」と言われたらなんとなく悲しい。そんなことはフロアを見ればわかっちゃうわけですし、嘘も含めた会話の駆け引きを楽しむという遊び方もキャバクラにはあると思う。
だからキャバクラにおいては、嘘も商品なのだと思うのです。
でも、裏を返せばそうでない嘘は極力避けるべきではないでしょうか。
キャバクラという箱のなかといえど、お客様もキャバ嬢も人間同士。まして、会話とお金だけでつながっているきわめて脆い関係です。嘘をつかないようにとそっけない受け答えをするのは問題外ですし、キャバクラに来て嬢をバカにするようなお客様もいないではないですが、ほとんどの方はマナーを守ってきちんと遊んでくださっている。
そういうお客様に愛想をつかされないよう、やっぱり女の子だって誠実さは必要なのじゃないかなと思う今日この頃です。