« | Home | »

2011/04/04

スポ研に限界を感じていたと同時に、新しい可能性を模索していたわたしに人生のステップを踏み出すきっかけとなったことがあります。それはアメリカの応用スポーツ心理学学会に参加したことです。日本の心理学会にがっかりしていたわたしにとって人生を変えるに相応しいインパクトがあったといってもいいほどの出来事出会いになったのです。

スポーツ心理学の先生方が事例を中心に発表されていきます。優位差検定の論文発表とは明らかに違いました。あるスポーツ心理学の先生が自分はニューヨークのジュリーアード音楽院で演奏家のメンタルトレーニングをしているんだとか、オーケストラ全体にチームワークトレーニングをしているのだと言う話を聞いて今でも忘れられないくらいの衝撃だったのです。次に発表されたスポーツ心理の先生が自分は病院で最高のオペができるようにドクターとパラメディカルの方々にメンタルトレーニングをしているんだと。さらには企業の中に入り込んでスポーツ心理学者として企業パフォーマンスをエクセレンスにするためにコンサルティングをしているだ、などの発表が相次ぎ、強く感動したのを今でも覚えています。NBAでこんな目標設定トレーニングをやったら上手く行ったけど、同じやり方をNFLで今年やっているんだけれどどうもしっくりいかないのですが皆さんどう思いますか?などという発表もある。要するにスポーツ心理学の学問的背景を基にそれぞれの人がそれぞれの対象にパフォーマンス・エクセレンスを実現できるよう応用しながら独自のメソッドを展開しているのだということがわかったのです。まさにわたしがやりたいことはこれだと。わたしのライフワークに出会った瞬間でした。

それからは日本に帰っても、どのようにしたらこのような仕事をライフワークにできるのか?わたしのメソッドをどのように確立したらいいのかを朝から晩まで考えるようになったのです。まずはもっとスポーツ心理学のベーシックを学ばないといけないということで、スポーツ心理学に関する書籍を徹底的に読み始め、そこで学んだものを慶應大学の体育会の連中に実践することを繰り返していきました。それから数カ月した頃、ある画期的なことを思いつきました。それが今のわたしのすべてを支えることになったのです。その画期的な思いつきがなければ今のわたしはなかったと言っても過言ではありません。

2011/04/04 01:14 | tsuji | No Comments