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アトリエが始動して2週間ほど経った頃。ちょうど、「ロッテルダムの土の香水作り」という、ロッテルダム市から依頼を受けている作品制作に取り組んでいました。
その練習台として、石垣島の赤土を素材にして、蒸留していました。私のアトリエには、大家さんの孫2人が常に出入りしています ^^。ひとりは中学生、ひとりは小5。
中学生の方がオタフク風邪で学校を休んでいて、元気だけど暇だということなので、
「じゃあ、今日の蒸留はガスコンロではなく、薪でやってみようか!」
ということになりました。
石垣島の男の子達は、みんな焚き火が上手なのです。小学生でも普通にその辺の葉っぱやら薪やらを集めて来て、ライター1個で焚き火ができる。この子達を使わない手はない(笑)
じつは、火元がガスか薪かで、採れる香りが違うのです。インドでは今でも頑なに、牛の糞から作った燃料で蒸留している蒸留所が多い。オーナーは言っていました。「やはりガスとは違うよ」ほんとかどうか、比較は容易ではありませんが、料理の経験からいって、薪で焚いたご飯と電気ジャーで焚いたご飯に差があることは、誰もが舌で知っています。
私のところにはちょうど、プレゼントでもらった、空き缶で作られた手頃なストーブがあります。おそらくメイド・イン・インディアのフェアトレード商品。
中学生の彼は、目つきもカンもよく、あるていどの理科も理解できるので、蒸留の仕組みを説明しました。すると火加減の塩梅はてきとうにやってくれる。
「あ、火が弱い。じゃあ、太めの薪を入れましょうか。」
「うん、お願い。」
そんな具合に、中1の彼と、1日中デートです!!!(笑) わたしの仕事って、シアワセそのものだなあ・・・。
小5の方はおっとりしていて、ただ可愛らしく、
「ねえねえ、ニオイのする花持って来たよ」
と、いろいろその辺から摘んできてくれました。
「わあ、これいい香りだね。明日、これで香水みたいなものを作ってみようか」
「うん!!!」
そし翌日は目を輝かせながら、
「こんにちはー!」
と急いで学校から帰って来ました。
可愛い。
わたしって男好きだなあ(笑)あ、いや、「男の子」か。