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2011/04/02

私はとても珍しい人達に出会った。

彼らはこの容器で暮らしている。

それだけなら特に珍しい事はない。

ビックリする事に、家と一緒に旅をしているのだ。

相当過酷な旅をしてきたらしく、家はすでにボコボコになっていた。
さて、どうやってこの家で旅をするのか?

それは実に簡単な事で、この家はとても軽く少し風が吹くとコロコロと転がって行く。

風まかせの気ままな旅人だ。

僕はこの生活に憧れを抱いた。
だが話を聞くと問題も多々あるようだ。

行きたい所に行けない。風次第だ。

止まりたい時に止まれない。これまた風次第だ。

何より移動時に転がるので気持ち悪そう・・

(最後の問題は彼らからすると、まったく問題ないようだが。)
ちょうど風がおさまり家が止まったので、ここで数日過ごすらしい。

風で家が転がらないように、杭を打ち込みロープで固定する。

この作業がかなり難しいそうだ。

家から出て、ロープで固定するまでに風が吹くと家だけ転がって行ってしまうからだ。

そうやっておいてけぼりをくらった人を何人も見てきたらしい。

ご主人が一緒に旅しないかと言ってくれた。

だが丁重にお断りした。

とても辛抱できそうにもない・・

2011/04/02 09:40 | hosokawa | No Comments