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2014/08/20

こんばんは。最近、暑いので引きこもって本ばかり読んでいます。やはり業界の話は気になるもので、前々から好きだった荻上チキさんが経済学者の飯田泰之さんの共著で発表した「夜の経済学」(扶桑社)、新書でお手頃だった「日本の風俗嬢」(中村淳彦著、新潮新書)を面白く読みました。

yoruni

で、自分としてはそこまで目新しい発見はなかったのですが、イメクラ嬢の地位が相対的に見てかなり向上してきたのだなあ…と思わせられる記述を発見。

「日本の風俗嬢」には、同著者が2012年に発表した本「デフレ化するセックス」(←ちなみにこれも面白かったです)の中で示された“風俗嬢の店舗形態別ビジュアル偏差値”とでも呼ぶべき表の最新版が掲載されているのですが、なんと店舗型イメクラ嬢の偏差値は61。
AV女優、高級ソープ嬢に続いて、業態別では第三位と非常に高い偏差値を稼いでいるのです。

わたしの体感としては現役時代にそこまでビジュアルを重視された記憶はないのですが、当時からイメクラでは制服が似合わないと採用されない、コミュニケーションスキルが低くては採用されないなど色々と噂が飛び交っていました。
わたしは美人では全くありませんが、おそらくは低身長&ファニーフェイスで童顔だったのと、キャバあがりなので会話もそこそこ出来るということで採用されたのかもしれません。
たしかに、イメクラは基本的にお客様の妄想を具現化する場所。となれば嬢にはお客様の望むような言動や、雰囲気つくり、役割に沿った演技など演劇的要素も必要です。

また、当時から単純にお客様を性的快感に導くヘルスよりはイメクラのほうがなんとなく格が高いというような風潮もありました。その代り、イメクラあがりはテクなしが多いとヘルス嬢には反目されていたものです^^;

上記の本によると、現在は嬢志望者が多数おり、新規出店が出来ない店舗型イメクラの求人倍率は非常に高いとか。正直、風俗の面接で落ちる人がいるということ自体なんだか想像つかないのですが(当時から高級店は別格)、今は事情が変わったということかもしれません。
また、よく言われる「経済的事情」から風俗の道を行く女の子も少なくはないにしろ、興味本位であったり、「なんとなく」という感じでその道に入っていく女性の姿も感じられ、全体として風俗嬢という存在そのものへの印象が変わってきているのだろうと思いました。

先に挙げた2冊の本には、日本の風俗店概算数から風俗嬢概算数までそれぞれの方法で計算されており、それを見ているだけでも結構楽しいです。

が、やはり業界に身を置いていたわたしとしては、そのような数字よりも偏差値化された容姿の査定が恐ろしい。もう一度面接を受けたら、もうあの店には受からないだろうな…などと考え込んでしまうのです。

 

2014/08/20 06:23 | chica | No Comments