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毎年お伝えしているこの行事、灯りの祭典。
断食月に行われている祭典で、断食が終了する3日前の夜から始まります。
近年問題になっているのは、この祭典で使用する灯油についてである。
この祭典で使用する灯りはビン(ランプ)に灯油を入れる。
この灯油代は値上げ一途であり、3日間3つのランプを使用するには約1リットルの灯油が必要で、この1リットルの値段は13,000~14,000ルピア(約115円)である。
ランプの使用個数は家庭や場所によって異なるが、3日間で3つだけということはない。
玄関先や道路沿い、公園など様々な場所にたくさんのランプを置き、街全体が神秘的な光に包まれるのである。
さて、この問題を解決しこの伝統的行事・祭典を盛り上げようと政府も対応を見せる。
今年州政府は5万リットル以上の灯油を用意し、Tumbilotoheで使用する目的で無料にて市民に配布した。
ちょっと残念なことは、少数ではあるが、バイクや機械稼働のために本来とは違う目的(Tumbilotohe)のために使用されたという点である。
この祭典がゴロンタロ州の文化遺産になっていること、そして灯油価格の上昇を考えると、このような政府の積極的対策は来年以降も検討してほしいと願う。
住民間でもこの伝統行事へ思いはひとしおである。
断食月に開催されるという宗教的面だけでなく、ゴロンタロ人の自身の文化・伝統に対する愛を私でも感じることが出来るからである。
しかし先に挙げたように、ランプに使用する灯油の問題は避けては通れない。
そこで考えたのは、灯油のランプでなく電気(電球)を使用しようというものである。
電力事情が決して安定しているとは言えないゴロンタロではあるが、この方法は着実に広がっていて、道路沿いにアーチのようにして設置する方法が最も多い。
家庭の収入の差かもしれないが、この方法をとっているのは市内より市街地(田舎)が多いのが特徴である。
もちろんコンセントからつないでいるので、この電力を提供している家(室内)は暗い(笑)
知ってか知らずか、これがさらにアーチを綺麗に見せてくれるのである。
そして若者やカップルはこのアーチがある地域の情報をどうやって入手するのか不明だが、毎晩のように地方に出かけては数メートル続くこのアーチの下をバイクで通って行くのである。
形は少しずつ変わっていくが、それでもこの伝統行事を楽しみ、後世に伝えようとするゴロンタロ人の思いを感じることが出来た期間であった。