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2014/07/23

さる7/6、大阪にて
シガーボックスだけのイベント、「箱の集い」に参加をしてきました。
このイベント内に、シガーボックスだけの大会があり、それの観覧を目的に参加してきました。

この大会は、今回実施されるのは3回目で、
前回まで別のイベントの中の一環として行われていたのですが、
人数の増加にしたがって独立開催となりました。

初回の参加者は6人だったと記憶していますが、
大会の参加者は女性部門が1人、男性部門が21人の大所帯。大分増えましたね。

かつて、JJF(ジャパン・ジャグリング・フェスティバル。日本最大のジャグリングの祭典。)
ではシガーボックスを使用可能なマットゾーンは、いつもいつも代わり映えのないメンバーで、
「人の名前と顔を覚えられない!!」ことで有名なこの僕ですら、マットゾーンに集まってくる数人
(10人超えていたかどうか……)の顔は覚えることができていたもんです。
それが今や、こうして、シガーボックスだけのイベント、大会を開催できるようになるとは。

今となってはあまりにも人数が多すぎて、
よっぽどインパクトが無い限り、数回自己紹介をしてくれないと覚えられません(ごめんなさい。)

まずは、イベントの内容に触れる前に、
この素晴らしい大会を主催した、自らも素晴らしいシガーボックス使いであるおうち君と、
そして、協力いただいた関西中心のスタッフの皆様に感謝を。

ジャグリング人口は、以前と比べて大変増えまして、
こうやってイベントを開催すればある程度の人数が集まるようにはなったのですが、
それでも、事前の体育館の調整やら、告知やら、音響や大会の運営、と
やらなければいけないことは多々。
同じく大会のあるイベントを主催する身としてはその苦労に頭の下がる思いです。

さて。
「箱の集い」はそもそも、シガーボックスを使った大会がメインのイベントであり、
22人と言う大量の参加者が次々と演技をみんなの前で披露していきました。

女性部門は一人の参加と言うことで、この一人の演技が「優勝」にふさわしいかどうかの観客投票が行われ、
結果として見事に「優勝」。
優勝したまっちさんは、キャラクターと言い、決めた技の高度さといい、文句無しの優勝であったと思います。

男性部門は全21人の群雄割拠の状態でしたが、この中から観客一人につき3票を2人以上に投票するシステム。(つまり、同一人物に2票投票してもいい。ただし、同一人物に3票は駄目。)
その結果、
1位には高難易度の技を次々と涼しい顔で決めた稲葉悠介くん。
2位にはスマートな構成と完成度の高さで圧倒したたつるくん。
3位にはクロスキャッチにこだわりまくり、観客をガンガンに盛り上げたクロ助さんが選ばれました。

特に1位の稲葉君は、昔からシガーボックスにひたむきに打ち込んでいながら、
なかなかスポットライトが当たらずもどかしい思いをしていたと思いますが、
満を持しての優勝と言う感じで、素晴らしかったと思います。

今後の課題についても認識しているようで、さらなる向上心も素晴らしい。
是非ともまた大きな大会を目指して頑張ってほしいものです。

技単独で見ると、バランス系で要所要所に面白い演技をする人が見受けられました。

勿論、それ以外の技も堪能させていただき、
たいへん良い刺激をいただきました。

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こう見えてもかつて僕もシガーボックスを武器にJJFで戦った男ですから、
少しだけ全体を総括して思ったことを。

今や、日本のシガーボックスのテクニカルな部分は、
世界的に見てもトップクラスであることは間違いありません。

しかし、人前で行う演技として見た時、まだまだ甘いなぁ、と思います。
(これは、僕自身にも言えることですが。)

シガーボックスと言う道具は、他の道具に比べて(4拍子の曲に限定ではありますが)音楽に合わせやすい道具だと考えています。
まだ、「自分独自の演技の作り方」というものを模索中の方は、技を単発単発で考えるのではなく、いわゆる「Aメロ」や「Bメロ」、「サビ」、「間奏」といったひとくくりで演技を考えられるような演技を目指してみると良いのではないでしょうか。

シガーボックスには、ボールでいうところの「カスケード」、デビルスティックでいうところの「アイドリング」のように、「何も技(トリック)をせず、ジャグリングが続いている状態」というものがありません。
それはどういうことかと言うと、ただ技をやっているだけでは、「できる技を並べただけ」という印象を受けてしまいます。
演技には「流れ」が必要で、その「流れ」を活かして拍手を受けることを心掛けるといいのではないでしょうか。

また、数人、舞台の上で筋肉が委縮してしまったりして、
普段多分簡単に決められるような技が決められない等の状態になっている人が見受けられました。

僕も昔(今も?)そうだったのでよくわかりますw

そういう人は、単純に「舞台(大会)慣れしていない」……の一言で済ませるのは簡単なのですが、
じゃあどうしたら解消するのか。

前々から、このブログでもたびたび言っていますが、イメージトレーニングをするというのがあります。
(ドラゴンボールとかの修行のシーンを想像する人も思いますが、もっと現実的な話です。)

イメージトレーニングとは、
「本番をできるだけリアルに想像して、心理状態まで本番に近づける」ような練習です。
(道具を持たずにやってもいい)

「続きましては、エントリーNo.5、竜半。」と、MCのコールを受け、
暗がりの中を舞台袖から歩いていき、持っていたシガーボックスを置き、
顔をあげると目の前に多くの観客がいる……
そういう状況も含めたイメージをしながら、演技を脳内なり実際なりで通してみる、
この状況で、リアルに緊張を感じることができるなら、良いイメージトレーニングができていると思います。
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こうやって、JJFなどの敷居の高い大会よりも、
誰でも参加ができる大会がもっと開催され、「大会慣れ」できる状況が多くあると
参加者全体のレベルの向上につながりますね。

勿論、他の道具のジャグリングも大好きなのですが、
やはり、シガーボックスには思い入れがありますから、
きっとまたシガーボックス使いの活躍を日本の各所で見られるようになることでしょう。

2014/07/23 10:16 | ryuhan | No Comments