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春になって、「彼氏が欲しい」という女友達のぼやきをよく聞く季節になりました。好きな人はいるけど接点がないとか、どうしても彼女になれないという話も聞きます。
今回はそんな女性のために、大変参考になる小説をご紹介したいと思います。
その小説とはバルザックの「従妹ベッド」というお話。かいつまんですごく雑に粗筋を紹介しますと、嫉妬に狂う女性が美人の知人を使ってある男の一家を徹底的に没落させるという昼ドラみたいな展開のお話です。
で、この美人の知人(ヴァレリー夫人)のやってることってほぼイメクラ嬢とおんなじだなあと思ったのです。
小説の中で、ヴァレリー夫人はターゲットである男に惚れさせるため、かなり高度な自己ブランディングを行っています。自分の旦那にターゲットの女の趣味を探らせ、前カノが派手でゴージャスなタイプの高級娼婦だったことを知ると(自分もそのタイプだったくせに)貞淑な人妻タイプに変身。身なりもそうですが家の中までそれ風に整え、まんまと罠に掛かるターゲット。
ここでヴァレリーがやっていることは、ターゲットの欲望を先取りすることです。綿密な調査のもと、この男はこういうタイプが好きだろうと推測し、実践する。もともと美人だからという注釈は入るでしょうが、普通の男性はこれでほぼ落ちると思います。
断言できるのは、このテクニックはイメクラ嬢なら無意識に行っていることだからです。
イメクラ嬢の場合、通常の風俗店に比べて初見のお客様に関する情報は豊富です。
例えばコスチュームの指定。職業系のクールな制服を選んだかたは仕事のできるキリッとした女性が好みなのでしょうし、アニメ系の制服なら萌える女の子が好きなのだろうと想像できる。想像できれば話し方もそれ風に整えられますし、わたしが知っている売れっこ嬢は声の高低まで変えたそうです。
そしてこれをやるだけで、リピート率があがることをイメクラ嬢は経験則的に知っています。
翻って通常の恋愛の場合、男性側の情報はもっと容易に手に入る(趣味とか勤務先とかも判っちゃう!)のですから、好きな人がいる場合は是非やっておきたい手法だと思います。
この小説のヴァレリー夫人の行動には他にもものすごく参考になる点が多く、「あなただけ攻撃」など実戦的かつ有効性の高い手法がたびたび出てまいります。モテたい女性、必見の小説ではないでしょうか。