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おはようございます、酒井孝祥です。
この4月は芝居の本番があり、そのためにかなりの時間が割かれましたが、月に6回の日舞のお稽古に、一度も休むことなく参加することに成功しました。
芝居が昼夜2回公演あって、その本番が終った後に日舞の稽古場へ向かい、そして翌日は昼から公演…などと聞くと、
「2回本番をやって、その後で別の稽古に行くの!?」
と驚かれる人がいるかもしれません。
しかし、それは驚くべきことではありません。
なぜなら、歌舞伎役者さん達はもっと凄いからです。
僕が通っている日舞のお稽古場には、現役の歌舞伎役者さんが何人かいます。
歌舞伎の公演は、その月の初頭に幕が開けば、基本的には月末近くまで毎日休みなく続きます。
そして、大概は昼夜を通して上演されます。
歌舞伎の皆さんは、本番の合間にお稽古場まで来るのです。
自分の出番が昼だけなら夜にお稽古に来て、夜だけだったら昼にお稽古に来るというのはもちろんのこと、昼の最初の方の演目と夜の最後の方の演目のみで出番があるようなら、昼の出番が終ってから稽古に来て、終ったらまた劇場に戻るなんてことも、当たり前の様にされています。
一般の演劇をやっている人からは想像もつかないことですが、歌舞伎の稽古は基本的に3~4日間くらいしか行われないそうです。
そのため、初めて出る作品に出演する様な場合等には、その前の本番の合間で、ビデオを研究したり、以前に同じ役をやったことがある人に習いにいったりするそうです。
本当に我々とは次元の違う世界です。
自分の演劇活動において、本番までの時間がなく、余裕がないと思ったとします。
そんなときには、知っている歌舞伎役者さんの姿を思い浮かべると、歌舞伎の皆さんと比較すれば、こんなのまだまだ序の口だと思うことが出来ます。
演劇関係者にお勧めしたい考え方があります。
例えば本番3日前になって、まだ間に合っていないことが多く、不安な気持ちになり、もう無理だと思ったとします。
そんなときには、
「歌舞伎だったらこれから稽古が始まるところだ。」
と思うと、心に余裕が出来、成功させる自信に繋がるかもしれません。
次回は、「オンとオフ」(ブライダル)をテーマにしたコラムをお届けします。