こんにつは!北沢力です!
顔色を伺う…なんて言葉がありますが、職業病なのかどうかわかりませんが僕は、声色を伺う事が多いように感じます。
声優の仕事では、収録中はスタジオ内と調整室が分かれているので、マイクやヘッドフォンなどを通して顔を見合わせずにディレクションを受ける事が多いです。
スピーカーやヘッドフォンから聴こえてくるディレクターの声をマイク前で喋ってディレクターに返す、という感じですね。
マイク前の声優の喋りというのは普段の喋りよりもやや大げさに喋るような感じになるのですのが、声優ではないディレクターさんなどの喋りはわかりやすく例えるならば素人の喋りのようなものです。
喋りのテンションが素人のソレとは違うので、ディレクターさんにそれを求めるわけにもいきませんが…
『あれ?機嫌悪いのかしら?』
なんて思ってしまう事があります。
顔を見合わせて喋っていれば別になんて事は無いのですが、声だけを聞くと意外と人間ってあまり感情を出して喋っていないんですよね。
陽気な人のディレクションですと何となくほっとするのですが、皆が皆陽気ではありませんので、耳に聴こえてくるディレクションがテンション低い感じだとゾワゾワします(笑)
『ああ、こういう人なんだな』
と、何度かお仕事をさせてもらえているのであれば割り切れる事ができますが、初めましてのディレクターなどでテンションの低いトークバックをされるとなかなか心がザワザワします(笑)
そんな細かい事どうでもいいじゃん!なんて思う人もいるかもしれませんね。
そうなんです!どうでもいいのです!どうでもいいのですが…
やはり気になります(笑)
時間的に切羽詰まったような収録ですと、明らかに急いでるなってわかる喋り方をされるディレクターさんもいらっしゃるのですが、その焦った感じが伝わってくるトークバックだとこちらも物凄く焦ってしまいます。
これは僕がだけが思っているような事かもしれませんが、こんな事を思っている声優も多いのではないかと思います。
そんな事で心を乱してしまってはいけないんですけどね。プロなのですから。
こうやって声優は(僕は)ディレクターの声色を伺って仕事をしているんですよ、というお話でした。