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2014/04/04

消費税が5%から8%に上昇し、色々なものの価格が上昇しました。

そもそも今回の消費増税の理由は、「高齢化社会における社会保障財源の確保のため」だそうです。

つまり、高齢者の医療や介護・福祉などについての国の出費が増え、これを補う必要があるので消費税を上げたということでしょう。

今日ほどの超高齢化社会になると、医療機関や介護・福祉サービスや施設にお世話になることは、全国民的に晩年のほぼ定められたレールであろうと思われます。

少子化や核家族化により、自分の老後を自分の子供や親族に託せないという方がほとんどです。

LGBTにとって、将来の老後の心配はつきものです。特に、自分の子供をもうけることは多くのLGBTには無いわけですから、老後を誰かに看てもらうという発想を排除して、老後の設計をしなくてはなりませんでした。

その老後の設計の際に、「ヘテロセクシャル(異性愛者)は、自分の子供に老後を託せるからう羨ましいな」という気持ちになり、何か悔しいような気持であったのが、結局、ヘテロセクシャルであっても、子供が老後を看てくれるというケースが少なくなっているという現状ですので、そういった面では、セクシャリティの老後の不安の格差は解消してきているなと、多くのLGBT当事者は感じ始めているのです。

逆に、LGBTの方が、元気なうちから自分の老後について真剣に考え、いわゆる『終活』として様々に準備をしているケースが多いとすると、老後に自分の不本意な医療や介護を受けてしまうリスクの大きさは、ヘテロセクシャルの方が大きいのかもしれません。

終活に関しては、ヘテロセクシャルよりも、LGBTの方が先行しているということです。

終活の定義は、『自分の最期を自分らしく迎えるために必要な準備をすること』です。

自分らしい生き方を貫いてきたLGBTにとっては、人生の終わりも自分らしさを貫く事が必然と言えます。

自分らしい人生の最期を考える時、それは、一般の人が普段はなかなか考えない『自分らしさ』に真剣に向き合う事になります。

自分らしさを考えるという事は、他者との違いを認めるということでもあります。

終活ブームの今日、人の生き方の違いにまで思いを馳せ、自分の中にある他者への差別や偏見が適切に是正されることを期待します。

2014/04/04 12:01 | nakahashi | No Comments