« | Home | »

2011/03/18

全てが始まった時から、
ハッピーエンドは約束されてない物語、
全てが終わる時に、
希望の灯りを灯す事が出来る物語、

少女は雪の降るガレキの上に一人、
両手にペットボトル、
両の瞳には涙をにじませ、
この記憶を消す事が出来ないなら、
母親の笑顔を再び見る事が出来ないなら、
一週間前のあの景色が、
まるで幻のように記憶の中から蘇る、
鳥のさえずり、
母親の優しい声、
全て柔らかなベットの中で見た記憶、
この物語にハッピーエンドが無いなら、
この記憶を消せないなら、
今、願い事が叶うなら、
毛布にくるまって赤ちゃんを抱きかかえる母親の笑顔、
焚火の周りで暖をとる大人たちの穏やかな表情、
そんな記憶を残したいだけ。

2011/03/18 06:22 | watanabe | No Comments