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3月も半ばを迎え、まだまだ雪景色の広がる北海道であるが、
日中の気温が安定して上昇している為、積雪がどんどんと下がり始めた。
北海道東部の海岸では流氷が風に乗って一進一退を繰り返しながら、
毎日海の景色を変えてゆく。
日本には極地の流氷の海もあれば、亜熱帯の珊瑚礁やマングローブの海
もある。小さな島国でありながら、これだけ自然や生物が多様に富んでいる国
は他にあまりないだろう。
日本は本当に素晴らしい土地だと思う。
最東端の知床半島では越冬の為に飛来していた海ワシ達も春の気配を感じ始
めたらしく、少しずつサハリンやカムチャツカへ飛び立ちはじめているようだ。
海ワシの一種、オオワシは毎年1,000羽から2,000羽が知床半島付近へ飛来して
いるというが、公式文献によると総個体数で5,000羽から7,000羽と数は少なく、
絶滅危惧種にも指定されている貴重な鳥である。
世界最大級のオオワシは成鳥になると体高は1m、翼を広げると2m50cmにも
なり、目の前を飛び去ってゆく姿は本当に大迫力で圧倒されてしまうが、時として氷上の
アザラシやエゾシカを襲うという行動も充分に納得ができる。
そんなオオワシは北海道を代表する野生動物のひとつであり、自分にとっても魅力的
で重要な被写体である。
望遠レンズの先に見える彼らの表情は、精悍で野生に生きる者独特の強さを感じさせた。
まるで感情を持たない生き物のように、冷たく鋭い瞳でじっとこちらを見つめる様子
が印象的だ。
一体彼らは毎日何を見て、どんなことを感じて生きているのだろう・・・。
動物達の瞳を間近で見ることができた時、同じ次元に生きる者同士として素朴な
疑問が湧き上がってくる。
少なくとも春がすぐそこまでやってきていることは、人間だけではなく動物達も
ココロの中で感じているに違いない。
まもなくこいつも僕らの知らない豊かな地へと旅立ってゆくのだろう。