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ソチも無事に終わりましたね。
日本の選手は大健闘でした。
オリンピックであらためて思ったメンタルについて。
スポーツ選手も我々表現者も同じ、メンタルはとても大事。
真央ちゃんもショートはまさかの出来で、いつもの緊張が出てしまいました。
ロシアの若手や、韓国のキム・ヨナはメンタル強いなと思います。
あんな大舞台は緊張するのが当たり前。
でも、キム・ヨナはいつでも落ち着いて自分の演技をする。
あの強さは何なのでしょう。
私もお客様や審査員を前にして、何度も緊張を乗り越えてきました。
私はとってもとっても緊張魔だったので。
今の若い子たちはあまり緊張をすることを知らず、オーディションでもひょうひょうとやってのけ、世代が違うのか怖いもの知らずなのか、すごく堂々としている子が多いです。
実力があるわけでもないけど、でも引くことがあまりない。
きっとこういう人たちが大きな仕事を取っていくのだろうなといつも思っていました。
ただ、まったく緊張をしないのもどうかなと思います。
あるベテラン俳優さんは、「役者が緊張しなくなったら終わりだ。そんなことになったらやめたほうがいい。」
と言っていたそうです。
緊張するというのはそれだけ感受性が強いということ。
俳優も歌手もダンサーもフィギュアスケートのような芸術家もみな表現力がとても大事なので、感受性がある程度強くないと内面のいい演技はできないと思います。
とはいえ、あまり緊張しすぎて自分が表現したいことができないのはとっても辛いことですが。
場数を踏んできて、緊張感はあっても、以前のように緊張して思うようにできない・・なんてことはだいぶなくなりました。
自分に負けないこと、観ている方に対しての責任を負うこと。
意識が変わってくるのだと思います。
真央ちゃんのフリーの演技は素晴らしかった。
緊張魔でメンタルは強くはないのかもしれないけど、でもほんとうに芯の強さを持っているのはこういう人なのだと思いました。
そしてこういう人こそ、本当に感動を人に与えることができるのだと思いました。
表現者で緊張したり上がってしまうことに悩んでいる方。
それはそんなに悪いことではないですよ。
ちょっとしたことがメンタル面にすごく影響することはあるけど、それもふまえて自分であり、自分らしい表現者であることが一番大事なのかなと思います。