« 2355 この時間の原稿が好き 曲独楽師三増 巳也 | Home | お正月!? »
ゼロ・グラビティ
【Gravity】2013年
今年の初映画は「ゼロ・グラビティ」。
ウォーキング with ダイナソー【Walking with Dinosaurs】と2択だったが、
ウォーキング〜が吹き替えばかりで時間が合わず〜グラビティに。
まわりの評判が良いのに、具体的なストーリーは話題にあがらなくて、
つまり大宇宙に圧巻される映画かな、と思いつつ映画館に向かう。
そしてやっぱりその映像と宇宙空間の緊迫感に圧巻されて映画館を後にする。
なるほどー、確かに。何をどう説明するものでもなく
何よりも今時の映画にない、約90分という短さが潔く、すごい。
あらすじは簡単。
科学者ライアン【Ryan】と宇宙飛行士のマット【Matt】、
宇宙での作業中に事故に遭い、宇宙船は大破、宇宙ステーションすら大破し
文字通り宇宙に“放り出される”。
酸素には限りがあり、燃料にも限りがあり、
宇宙で過ごすための機材がひとつひとつ失われて行く。
起承転結なんてなくて、ただ順番に選択肢が削ぎ落とされて行く感じ。
事故にあって一度は離れ離れになったライアンとマット、
再会し、ゆっくりと宇宙を漂いながら、最寄りの宇宙ステーションに向かう。
世間話しの延長で、ライアンは辛い過去をポツリポツリと話す。
そんな話をしたことも忘れた頃に、絶妙なタイミングでマットは言う。
Ryan, you’re going to have to learn to let go.
あきらめろ
と。
あきらめること=let go
それを学べ=learn to
そしてそれは、have to=強制的に、努力して、しなくてはならない。
これでもか、と『あきらめること』の本質が盛り込まれる。
それを無重力でただただ流され、漂う状況で発せられると、
諦めることって、ただ手を離すだけではなくて、
手を離したものも、自分もコントロールできず漂うままになる。
辛いのは、ものすごいスピードをもって離れるわけではなく
目に見える範囲で、徐々に、徐々に物理的に心理的に離れてていく
そういう辛いコトを、あきらめる、っていうんだな、と実感したセリフだった。