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2013/12/30

ー年をゆっくり振り返りたいと思いつつ、東京では毎晩おもしろいこと続きで出歩いてしまい、まさに今年を象徴するかのような年の瀬を過ごしているmakiです。みなさまいかがお過ごしでしょうか。

昨晩も一年を総括するかのような一晩でした。今日はちょっとそんな私のパーソナルな夜歩きをについて書いてみます。つまらない話ですが、どうぞおつきあいください。

まず1軒目は、夕方から高井戸でベリーダンスのショー。私の師匠であるノーラさんが出演。

ベリーダンスは昨年の6月から腰痛対策で始め、感性の合うスタジオとその仲間に恵まれ、すっかりハマってしまいました。このコミュニティには、匂いフェチが多いのもあり。。。ベリーダンスをやると、思考も体つきも嗜好も女性らしくなるからでしょうか。

ノーラさんは、日本在住の日本人ながら、ベリーダンスの本場トルコの人気バンドのベリーダンサーを務め、ヨーロッパ中をツアーしている方でもあります。彼女の踊りには、人種を超え、国を超え、伝わるものがあるのです。今年はそんな彼女とトルコも一緒に旅し、たくさんのインスピレーションをシェアしました。

彼女のもとに集まる女性たちのコミュニティも今年はハッキリと形を表し、いまの私の精神的な安らぎはそこにあります。来年3月の春分に向けて、彼女たちと一緒に「匂い+ベリーダンス」のイベントを企画中でもあります。

昨晩のノーラさんのステージ Beni Beni (Niyaz) には、思わず涙してしまいました。美しいものは、あらゆる感情を浄化してくれます。わたしもそんなふうに、踊りで浄化を与えれるようになりたいですね・・・来年の抱負です。

今年はとにかくじぶんの殻を破り続けたー年だった。いちばん大きなできごとは、ステージで踊ったということ! 人前で踊るどころか、カラオケさえ苦手な私。人前で話すということは、仕事上必要だったので今では問題ありませんが、子ども時代は決して自ら手を挙げて発言することはなかったほど。

破っても破っても出てくるエゴというのがあります。それをさらにまた破る。アート活動していても同じなのですが、それを繰り返せば、ノーラさんみたいに心に響く踊りができるようになるのかな・・・なら、繰り返そう、そう思ってます。

こう見てみると、アーティストは、常にじぶんのエゴと戦っているようなものだということがわかります。アートって一見、エゴ丸出しの行為に見えますけどね。逆なのです。じぶんの弱みとか、コンプレックスとか、ネガティブな部分さえも愛しみ、人前に晒すって、そう簡単にできることじゃあありません。それを敢えてやるんですから・・・マゾですよね(笑)

そして2軒目は、流れでノーラさんにひっついて、とある忘年会に。ある映画の制作打ち上げでもありました。初めての方ばかりでしたが、そういう場で呑むのも私の場合は仕事の一環ですから、慣れています(というより、できるようになりました)。キャストのひとりがオーナーを務める、新宿歌舞伎町のとある中華料理屋さんにて。彼は実は、歌舞伎町の黒幕のひとりでもあるのですが・・・(^^)

そんなふうに今年は、これまで想像もしなかったような方向に人間関係が広がっていった年でした。

すると、いろんな発見があります。他人はまさに、自分の鏡。「じぶん」というものは他人を通してしか、確かな形でつかむことができないものですよね。こんなにバカなところあったのか、こんなにかわいいところもあったのか・・・etc etc とにかくこれまでの人間関係では知らなかった自分の一面を知ることになりました。

自分を知るというのは、多かれ少なかれ痛みが伴うものですが、生きているという実感が湧いて来ます。明日への活力も湧いてきます。もちろん東京のような大都会では、その刺激が多すぎて逆にストレスになったりするのかもしれませんけど・・・。

今年は東京で新作を2つも発表したので、当然のことながら、日本に戻って来たんだということを実感し、見直さざるを得なかった。13年も欧州マインドで生きて来た私です。そのため、時に人に迷惑かけたり、傷つけたりもします。ふたたび日本の標準に合わせるのはほんとうに大変な作業で逆カルチャーショックですが、みなさまどうぞよろしくおつきあいくださいませ(笑)

そしてまだまだ夜は続きます。3軒目は、これまたノーラさんにひっついて、Oneness Meeting -縄文と再生- というアート/クラブイベントへ。当然のことながら、オールナイトです。

http://onenesscamp.org/

まったりしたラウンジで、今年の渋谷での展示でご一緒した山川冬樹さんとヨシダダイキチさんの演奏を堪能しました。ホーミーとエレキシタール。宇宙を感じる山川さんのホーミーに、またしても涙・・・。生きていることを素直に感じれるこの瞬間。大好きです。

昨晩はソフトな音楽を奏でてくださいましたが、本来はもっとハードコアなパフォーマンスをする方。同年代なので昔から彼の活動は知っていますが、他にこれほど興味の持てる作家はこの世代にはなかなかいないかもしれません。

別フロアではノーラさんはじめ、ベリーダンサーがステージで踊ったり、ガンガンのテクノが流れたりの普通のクラブ。東京テクノはレベルが高いですから、ドラッグなくても踊って恍惚になれます。

集まっていた人たちはおそらくアーティストやデザイナー、ダンサー、ミュージシャンなど、何らかのクリエイティブな仕事をしている人がほとんどだと思います。私が若かった頃、といってももう20年前ですが、それに比べると東京にはそういう母体数がほんとうに増えましたね! あらためてオバサンになったなあと思います (^^)

お互いに必要とするインスピレーションを持つ者同士が引き寄せられる、そういうふうに世の中はできできると思っています。「気」といってもいい。磁石のように、プラスとマイナスが引き寄せられるように。「気が合う」というのは、そのプラスとマイナスで気が交流する、ということだと思います。そんな磁場が感じられる空間でした。

ちょっと深い話をすると、日常すべてのシーンにおいて、この法則は働いていると思います。親と子、男と女、店員と客、パフォーマーとお客さん、etc etc 。気の量がわずかな場合もあり、大量な場合もある。愛をもって性交中の男女間が、いちばんその量が多いかもしれません。直接体を交わしているわけなので。

アートも、気の交流無しに成り立たないと思ってます。特にパフォーマンスなんて、限られた時間内での芸ですので、お客さんとの瞬間的な気の交流が全て。美術においても、作家がそこに込めた気を鑑賞者が受け取ります。だからアートは、なんとなく好き嫌いの世界であり、きちんとした批判が難しいのです。気は目に見えないし、言葉で表現しにくいから。作家はみんな、お客さんとちょっとずつセックスしてるようなものですね (笑)

わたしは来年、きちんと本を書こうと思ってます。数年前から来ている話ですが、そろそろもっと多くの日本の方にこれまでの私の活動を知って欲しいと思うようになりました。つまり、さらにもっと多くの人とほんのちょっとずつセックスするってことなのかな?(笑)

2013/12/30 04:55 | maki | No Comments