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こんばんは。
毎週木曜日が近づくと、「今週は何を書こう…何をネタにしたらいいんだろう」と激しく悩んでいるのですが、今日はひさしぶりに風俗時代の話をさせていただこうかなと思います。
と言ってもプレイの話ではなく、同業者との付き合い方について。
わたしが在籍していたお店は(この業界では珍しいのですが)女の子どうしも比較的交流が許されていて、例えばフロントでちょっと話したり、お店がとても暇だったりすると誰かの部屋に集まって待機時間を過ごしたりするということが時々ありました。
通常、イメクラなど個室型のお店の場合は個別待機ですから、こういうお店はとても稀なのだそうです。
(デリヘルとか、おっぱいパブとか、ソープとかですと集団待機も普通にあるようですが。)
で、ほぼ同じサイクルで出勤していた子とは当然顔を合わせる機会が増え、友達と呼べるような付き合いのできる子も何人か知り合うことができました。当時連勤あけ、カラオケ→飲み→どっちかの家にお泊り、というコースを一緒に巡るような友人を持てたのは本当にありがたいことだったと思います。
イメクラに限らず、風俗の仕事をしている女の子というのは基本的に孤独なものです。
なにしろ、お客様がそれぞれ違うし、お給料だって全然違う。キャバクラやクラブならまだお客様の情報はある程度可視化されている(なにしろ接客風景も丸見え)のに対し、個室型だとそれもわからない。だから、いわゆる仕事の愚痴も言いにくかったり、何しろ仕事が仕事なので業務内容について話し合う、という事象も皆無。必然的に、横のつながりも生まれにくいという状況にあります。
他店舗に移った子とは「最近稼げてる?」なんて会話をすることもありましたが、これまた多分他業種と同様「まーそこそこだねえ」なんてお茶を濁すことに。(とか言って超稼いでるくせに!とか、全然稼げてないんだろうな、とか憶測を招くだけの会話ですね。)
なので、同業の子とは、基本的に仕事の話はほぼできません。
じゃあ何を話すかというと、結局のところ恋バナか自分語りになるわけですが、恋すらしていない場合は趣味の話とかグルメの話とか、最終的には自分語りに落ち着いてしまうわけです。この語りがお互いに共感を持ってできないと、多分風俗嬢と友人になれません(笑)
なぜ嬢になったのか。稼いだお金は何に使いたいのか。
あの頃、わたしたちは過去と未来の話ばかりしていたような気がします。
今の自分はそのための通過点である、といううっすらとした認識は、風俗嬢の子は誰でも持っている視点なんじゃないかなあと、そんな風に考えるこのごろです。