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前回の話 オランダのオープンな風俗界あれこれ にひき続き、世界一オープンな国・オランダのおもしろいお話を提供したいと思います。
オランダ移住当時は、若かったこともあり、新しい体験に貪欲に飛び込んでいきました。しかし、新しい体験てのはたいてい、ちょっとした苦痛を伴うもの。体当たりで学んだことのひとつが、オランダのエロス文化でした。日本とは180度正反対といってもいい。このコラムを読んだあと、みなさんもそう思われるかも知れません。
ある夏の日、友達と、湖に行こうという話になりました。その後結婚することになった彼氏と、その女友達と一緒に。太陽のさんさんと降り注ぐ気持ちのいい日だったので、彼らはなんと「ヌーディスト・ビーチの方にしよう」というではないですか・・・
オランダの湖や海にはたいてい、茂みに隠れたヌーディスト・エリアがあるんです。
もしや彼が、その女友達のヌードを見たい下心からか?! あるいは、彼女が? など、わけのわからないさまざまな思いが頭をよぎりました。もちろんNOと言う事のできないウブな日本人女性だったので(昔はね)、うぅーっとモジモジしながら、さあ着きますよというときに「やっぱり・・・わたしダメっ」と切り出します。ふたりは「あ、それなら普通のビーチに行こう」とケロッとして方向を変えました。
つまり、彼らにとっては、友達同士の間で水着を着ていようと着ていなかろうと、たいして差はない、ということなんですよ! 「ヌード=ありのままの自然の人間の姿」と捉えているんです。なので、オランダには滅多にない開放的な天気の日には、その自然のままの姿で、自然の中で日光浴することは、ひじょうにヘルシーであり、いたってナチュラルな行為だというわけなんです。実際に日常生活をヌードで送っているヌーディスト族も、存在します。
私があまりに動揺していたのをふたりは面白いと思ったようで、女友達が「じゃあ、泳いでヌーディスト・エリアに行ってみようよ。遠くからチラ見できるよ」と誘ってくれました。その神秘の花園はですね、確かに美しい光景でした。中年カップルしかいませんでしたが、フルに恥部を丸出しのぽっちゃりしたおじさんの姿さえも、自然の中に溶け込んでいました。
(近所の湖の写真。ここはバーベキュー・ゾーンですが、ヌーディスト・エリアはこの左の奥の奥の方にあります。)
ある朝、前述の彼と、友達の家に行きました。その男のところには彼女が遊びにきていたようで、ふたりでほとんど裸の状態でベッドから出て来て「おはよー」って言うんです。いちおう、下着はつけてましたが、目のやり場に困りました。。。
女の子は、胸がふくらむまでは水泳教室でも胸当てをしてなかったりします!(笑)当然小学校でも更衣室は男女一緒。大人になっても、下着をつけていれば(恥部を隠していれば)洋服を着ているのと同等と考えられているようです。
最悪な体験は、サウナに行った時でした。冬に風邪をひいてしまって、その時はバスタブのついていない家に住んでいたので、暖まりたい一心で電話帳でサウナを探してバスを乗り継いで辿りつきました。するとなんと!男女共用で、しかも水着不可ではないですか。
いちおうバスタオルは渡してくれましたが、シャワー浴びたり、スチームサウナに入ったり、プールで泳ぐときなどは、それで体を覆い隠すことはできません。最初にシャワー室で、隣りのフル○○のおじさんがさわやかな笑顔で「ハロー」と言ってくれたときのショック。今でも覚えています(笑)
しかし徐々に、その空間では、タオルで変に身を隠さず、堂々と歩いていた方がいやらしくない気がしてきました。最初の方はぜんぜん落ち着かず、リラックスどころではなかったのですが、最後の方にはすっかりスッポンポンになっていましたよ(笑)
そんなのを重ねていくうちに、私もオランダ的な感覚に慣れていったんですね。ヨガ・スタジオで着替えるときなども、とうぜん更衣室は男女共用なわけで、男性が隣りにいても平気でブラジャーをつけ替えることができるようになりました。
日本に戻った今でも、ときどきその感覚が出て来る事があり(とくに自然いっぱいのキャンプ場などで)気をつけねばなりませぬ(笑)
で、お題の「オランダ的エロス」なのですが・・・、長年住んでも、結局よくわかりませんでした!(笑) 同じ下着姿でも、エロスのスイッチを本人が入れるかどうかで違うということ? みなさんはどう思いますか? 逆に私が聞きたいくらいです(笑)